多分あらすじに興味を惹かれて録画。
時間が短かったので、ちょうどいいやとアイロンかけながら観ました。
メリーランド州にあるとある海辺の田舎町クラリッジ。
独立記念日で盛り上がっている人たちを、インターンでやってきた
女子大学生がリポートしている。
物語は彼女の告発になっており、この日、町でなにが起きたのか、
それがなぜ隠ぺいされてしまったのかを説明していくというスタイル。
事件はこの日以前にすでに始まっていた。
町に恵みをもたらしていたチェサピーク湾を調査していた海洋学者が二人、
なにかに食い殺されて海に浮かんでいた。
彼らの死因には疑問があったのに、彼らは何度もレポートを送っていたのに、
目の前の富を手放したくない権力者たちのせいですべてが握りつぶされ、
最悪の悲劇が起きる……!
という話でした。怖かった。海怖い。
舞台になっていうる町に富をもたらしているのは、海水淡水化装置で作られた水。
その水の力で、養鶏産業の規模が大きくなり、町は潤った。
水は安全で、どこよりも美味しい。
そう信じていたのに、実は海には深刻な汚染が広がっており、
プロテイン入りの鶏のエサ、そこから排出されるフンが海に投棄されているせいで、
海にすむ寄生虫がとんでもない進化を遂げて、水の中に潜み、
人の体に入り込んで数時間で一気に成虫へ成長してしまう。
っていうんですよ。虫の成長や人の体内を食い破るあたりはフィクションなのですが
こういうこともありえますよ、っていう発想で作られていると思います。
なので、救急医療の崩壊、緊急時の封鎖問題、疾病対策センターの対応なんかが
こまかくリアルに描かれていて、非常にいたたまれない気分になります。
残酷描写に弱いかたは見ない方がいいでしょうね。
すごい量の死者が出てきますし、人体が破壊される様子もえがかれますんで。
実際、未知の室病、新たな寄生虫なんかが発見された時、
前線で働く医師や研究者っていうのは、本当に大変だろうなと思います。
警察官もね。ましてやこの作品では、ほとんどの町人が一斉に発症しちゃうので
大混乱なんて生易しい言葉で表現できないくらいでした。
あー怖かった。海のような定型ではない場所の対策は本当に難しいだろうな。
くらいしか考えられない自分がとても小さく感じられる作品です。
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