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2015-10-29(Thu)

「セッションズ」とゾンビ3本

「セッションズ」

実話を元にした、障碍者のセックスについて描いた作品。
WOWOWで放送されたのはR15版でして、
ものっすごい大きなモザイクがかかっておりました。

主演はジョン・ホークス。セラピスト役にヘレン・ハント。

主人公のマークは6歳の時ポリオにかかり、
首から下は一切動かせず、一日のほとんどを呼吸器の中で過ごしている。
だが頭脳は明晰で、大学も出て、詩を書き、ライターもしている。
でも、ヘルパーがいないとなにもできない状態だったりします。

ある日やってきた二つの転機。
障碍者のセックスについて記事をかかないかと誘われたこと。
そして、通っている教会の神父が、変わったこと。

障碍を抱える人々にインタビューをしていくうちに、
自身はどうだ、一生経験しないまま、人と愛しあえないままでいいのかと
マークの中にぽっと火がともるのです。
でも、敬虔なカトリック信者でもあるので、倫理的にどうなのかとも悩む。
新しくやってきた神父はかなり砕けた、ユーモアのわかる人で、
それは婚前交渉だとか言いながらも「やってみたら」と背中を押し、
ことあるごとに話を聞き、マークの良き友人にもなってくれたりして。

態度の悪いヘルパーをクビにして、新しい人に来てもらい、
美しい女の子に恋をして、ふられて、また気の合うヘルパーに来てもらって。

マークは頭のいい、話のわかる男なのです。
呼吸器がなければ生きられない、ずっとストレッチャーにのせられたままでも、
人に愛される資質をもった男なのです。

そして出会ったのが、セックスセラピストであるところのシェリル。
プロとして、出来得る限りのことを彼女はしてくれるのですが、
その慈愛に満ちた様子がなんとも……。

自分を理解し誘ってくれる女神に恋してしまうマークと、
マークの人間性に惹かれつつも、仕事と割り切るシェリル。

ほのかに漂う恋の気配と、マークの自身への諦め、背負った運命の重さなどなど
売春婦とは違うというもののしている行為自体はそんなに変わらない、
難しい仕事をしているシェリルの、家庭とのバランスとか色々!

みんな優しいんですよ。前向きだし。
あんな素敵な神父さんがいるなら、私も教会に通ってもいいかもしれない。
ヘルパーの女の子もね。
あの体でもひとりで暮らしているマークと、それが当然のアメリカ社会などなど
考えるところはたくさんありました。

セックスがテーマで、脱童貞が人生にかなりの転機を与える話ではありますが、
いやらしさは皆無で、むしろおそろしく清らかな、人間の物語だと思います。

ヘレン・ハントが美しくてなあ。
恋愛小説家の時もとても良かったけど、今回も本当に、なんというか。
素敵でした。表現が難しいけど。とても良かった。


そして、WOWOWでやっていたB級ゾンビ映画三連発。

ロンドンゾンビ紀行

工事現場から謎のゾンビウイルスが出てきて、突然ロンドンはゾンビの街に。
銀行強盗をもくろんでいた若者・人質たちと、
その祖父のいる老人ホームで生き残ったメンツが、
なんとかゾンビの街から脱出するというお話。

爺さんたちが元気でなにより。
足の悪い爺さんはゾンビに追いつかれそうで大変だったけどw

老人とゾンビの足の速さが大体一緒、という点はイカしているので、
むしろ爺さんたちをもっとフィーチャーした方が良かったんじゃないかなあ。
最後の最後、死んだと見せかけてのフィーバーは笑ってしまった。
若者パートは邪魔だったかも。惜しい。

「リンカーンVSゾンビ」

思い付きで撮っただろう、と言いたくなるくらいのテキトー映画。
最初はハラハラしたんだけども……。
なんか、ゾンビがわらわら出てきて襲ってくるわけじゃあないし、
なにをどうしたいのかよくわからなかっというか、
あんまり考えてなかったんじゃないかなと思わせる作品。感想は特にない。

オール・チアリーダーズ・ダイ

タイトルとあらすじはいかしてるのに、肝心の内容が酷いw

とある高校のイケイケチアリーダーズのリーダーがうっかり事故死(真相はあとで)、
恋人だったアメフト部のリーダーはあっさり他の女に乗り換え、そして浮気。
そんなの酷い、テクなしの粗チンと彼女に罵られ、
怒ったリーダーはチアリーダーたちの乗った車に後ろから追突。
全員を崖の下に落としてぶっ殺したのだが、
チアリーダーのうちの一人が大好きなゴスっ娘が黒魔術でみんな蘇生!
その辺のおっさんを一人食い殺して、レッツリベンジ!

みたいな話なんだけど、どーにもこうにもオバカ度が足りないというか。
こういうアレな設定なのに、どうしてシリアスな流れにしたのかな。
ガールズのラブシーンがちょいちょいあるので、
ビッチ感漂うアメリカの女子高生が好きなひとならちょっと観ればいいかも?

っていうか、絶対カメラマンか監督が尻フェチだなと思った。
やたらとお尻をセクシーにとるんだもん。

最近にしてはCGのレベルが壮絶に低いので、
B級じゃなくてC級好きにお薦めです。
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2015-10-21(Wed)

「アンリミテッド」

アンリミテッド

パルクールを使ってニューヨーク中をワー!
ってあらすじに書いてあったのでみてみるの巻。

最終的な感想は、ビミョーの一言でした。
確かに自転車や渋滞を利用してのアクションはかっこいいんだけど、
なにせスピード感が全然、アルティメットに比べて無さすぎると申しますか。
ダヴィッド・ベルの偉大さが浮き彫りになりました。

物語も結構どうでもいい感じというか。
悪い連中から借金をして暮らしているけなげな主人公が、
パルクールをやりたいと練習していたら、
グループでうわーっと来た連中と遭遇。
仕事道具の自転車を壊されてしまったのをきっかけにつるむようになり、
パルクールを使ってダーティな仕事を始め、
ヒロインにつきまとってイチャイチャ、
そして大金がかかった仕事で大失敗……とまあ、
割とよくある流れ。

すべての要素において、もっといい作品が既にあるっていうのが残念。
トワイライトシリーズをみてもいないので、思い入れも全然なくてね。
アクション、ちょっとはいいんだけど、サイコーかと言われるとNOです。
時間が短いのが良かったのか、それとも悪かったのか。
もうちょっと頑張れるかなと思った作品でした。

2015-10-18(Sun)

「アニー」と「ANNIE」

WOWOWで連続放送していたのでみてみました。

有名なミュージカル作品ですね。日本でも毎年舞台をやってる……
んだっけな、今でも? 調べてみたらやってました!
舞台版はみたことないので、ストーリーはぼやっとしか知りません。歌はわかるけど。


というわけでまずは1982年版の「アニー」から。

時代は1933年、ニューヨークが舞台。
孤児院で暮らす10歳の赤毛の女の子、アニーはとても元気で頭の回転も速い。
孤児院を管理するミス・ハニガンは厳しいというか、
自堕落で少女たちをこきつかい、自分の男運の無さを嘆いてばかりの人だけど、
そんな彼女のもとでもアニーは希望を見失わずに暮らしている。
自分を置いて行った両親がいつか、迎えに来てくれると。

そんなアニーが、偶然億万長者の屋敷に招かれることになる。
スーパーリッチなウォーバックスさんは、仕事仕事で人間味に乏しい男。
大統領ですら電話をかけてくるような力の持ち主で、
自分の印象を良くしようと「孤児を招いてもてなす」計画を実行したら
アニーの明るさ、賢さにすっかり魅了されてしまって……

という話。
というのはなんとなく知っていたんだけど、
管理者であるハニガンさんの余りの乱れっぷり、世の中への憎しみの深さ、
更にはその弟カップルがしでかした悪事については知りませなんだ。

アニーは両親から「半分に割れたロケット」を持っていて、
その片割れを持って迎えにくるものだと信じている。
だから、ウォーバックス家でとても冷たくされても、良くしてもらっても、
「自分は大丈夫だ」と言い切る強さを持っている。
彼女の賢さ、お茶目さ、謙虚さが、みていて切なくなりますな。
お話だとわかっていても、あんな風に暮らしていた少女はきっといただろうし、
帰る場所、自分だけを守ってくれる家族がいないというのは
どれだけ心細くて悲しいものか、いい年になってきたので沁みちゃってもう大変。

ハニガンさんの弟が「殺してやる!」と追いかけてきた時に、
ハニガンさんが良心のかけらを見せてくれたのが良かった。
弟はとんだクソ野郎だったけどね。
明るく希望に満ちた物語だけれども、世間に溢れる哀しみ、苦しみもしっかり描かれていて
清く正しいミュージカル、でした。
(古い時代の作品にありがちなムダなシーンは多いと思ったけど)
「Tomorrow」を大統領と歌うところで思わず泣いてしまった。
あの歌は、今の日本に必要なんじゃないかな。
明日になればまた太陽が昇るから、って、思う心をしっかり持っていたいものですね。
グレース役の方が美しいのも良かったです。




で、その次に2014年版「ANNIE」を見たんだけど……

舞台はニューヨークだけど、時代は現代に移り、
アニーは自分を置いていった両親を待ち、学校ではわりと人気者。
アバズレ感満載の里親キャメロン・ディアスのもとで暮らしていて、
市長候補の大金持ち、ジェイミー・フォックスのイメージアップ作戦のために
同居することに。と、流れは大体同じ。

なんだけど、なんか違う感がすごくて、
30分くらいでもう見るのを止めてしまいましたとさ。

現代的すぎて、家がビルの最上階で
すべてがハイテクな感じだとかそういうのも、
夢がないというか……。

大きなお屋敷で孤独に暮らす偏屈ものの爺さんのところに、
天真爛漫で賢い女の子がやってくるのがいい話なのに、
ちょっとダーティなイメージの携帯電話会社の社長が
ビルの最上階の無機質な部屋に女の子を住まわせるっていうのは
だいぶテイストが違っているかなーっと。

1982年版は、使用人もたくさんいるんだよね。
みんながみんな、家の主の前でヘマをしないように頑張っている中に、
小さな女の子がもこもこの犬を連れてきて微笑んで、
それでちょっと幸せな気分になって、みたいな流れがあるからいいのになー。みたいな。

今の時代で昔通りのアニーはできないんだと思うんだけども
(黒人は出て来なかったし)
そこのところは理解できても、コレジャナイ感は我慢できなかったかな。
1930年代のアニーは、学校にも行かず、大統領のところにもヘリで行くし、
あやしげな術を使う用心棒がいて、ちょっとファンタジーの入った世界観だから、
急に21世紀になっちゃうとついていけないのかもしれない。
単体でみたらもうちょっと見れたかな?

2015-10-14(Wed)

「マジック・マイク」「ガッチャマン」

まずは「マジック・マイク

チャニング・テイタム主演の、男性ストリッパーの物語。
いや、すごいねアメリカって!って久しぶりに思った一本。

マシュー・マコノヒーも「ダラス・バイヤーズクラブ」であんなに死にそうだったのに
お元気でなによりだなあと思います。

物語は割と王道な成長もので、仕事が長続きしないキッドが
ストリッパーのマイクと出会って、自身も舞台に立つようになり、
なかなかいい線いってるじゃん、とメキメキ頭角を現し
ついつい調子にのってヤクとか決めて乱れて、
こんな生活ってどうなのって考え直してマイクは卒業、
キッドは俺はまだまだ花を咲かせるぜ!と袂を分かつ……みたいな。

日本に似たようなものが存在するのかどうかはわかりませんが、
とにかく男性ストリップは過激。
女性のストリップと違うのは、男性が攻める側だからなのかな。
客席の女性を引き込んで絡むのですが、まあいやらしいいやらしい。

ただ、風俗に近い業界に身を置く人はやはり節度が多く求められるのだろうと思います。
客との関係、甘い誘いや、薬物とかね。
誘惑の多い暮らしの中で、バランスを崩せば一気に足元をすくわれて、
積み重ねてきたものがすべてあっという間になくなってしまうというか。

マイクはとても堅実で、舞台の上の自分と普段の自分は違う、と
職業意識の強いプロだったのでしょう。
若いキッドはそれがまだわからず、すごく強気に出る。最後はちょっと切ない感じ。
キッドのお姉さんはまともなんだけどね。若いとわからないこともあるかな。

とにかくダンスがキレてて素晴らしい。
いやらしいんだけどね。ああいう場所には行きたくないんだけど、見応えがあって良かったです。



「ガッチャマン」

噂の実写版。ひどいひどいと噂だけ聞いていたので、
でも見ないで「ひどいんだろーな」とおもうのはなんなので、
ルパン三世同様実際みてみることに。

有名な批評サイトで100点満点中4点と言われておりましたが、
私は40分くらいで心の底からギブアップしました。
一応さいごまでチラッチラッとは見たんだけど……。

まず序盤に入ったヘンテコなアニメ。
あれが既に面白くない。面白いと思う人も多かったようですが、
私にはまったくもって寒々しいものでした。笑えない。

で、すぐに本編が始まって、地球が絶望的に破壊・侵略を受けていると説明されるのに
地球の半分はぶっ壊されて、一部の地域でのみ暮らすことを許されていて、
それでももう、それも失われそうな雰囲気みたいなのを出しているっていうのに!

東京都心が平和すぎ!

遠景はまったく破壊の爪あとみたいなものはなくて、むしろ栄えた印象。
でも近くによると、それなりに世界に危機がありそうな空気を
申し訳程度に出しているわけ。外国人がいっぱいウロウロしていたりね。
ニュースは緊迫した感じだしね。
でも、ジュンが登場するとその設定が一気に崩壊してしまう。
こぎれいなOL風ファッションだし、たーくさんショッピングしちゃった☆
って感じで紙袋満載だからね。
三ツ星レストランなんかねーだろーがこの世界にはもうよー って思うじゃないですか。
最初に、真っ黒に染まった空と、侵略してきた人たちを見たんだから……。

で、世界中の権威たちが揃って呑気に会議しているところに、
ぐるぐるのホイーガみたいなのが突っ込んでくるので、
それでガッチャマンが出動ですよ。
民間人になりすますのはもういい、初の任務だ!みたいな。

なんで民間人になりすましてたのか、全然わかんねえの。
選ばれし戦士なんだから、選ばれし戦士として街の様子を見張ってたんじゃダメなの?
なんでうきうきショッピングとかしなきゃいけないの?

そして戦闘が始まって、スーツの造形はなかなかいい感じ。
CGは微妙だなー。頑張ってるとは思うけど、あきらかCG過ぎて、特に上手くもない。

この時にちょいちょいキャラクターの個性が見えてくるんだけど、
リーダーのケンはいいとして、ジュンと甚平が軽すぎる。
ケンとカップルになりたすぎるジュンと、天才なのか天才じゃないのかわからん甚平が
演技もこの二人についてはちょっと足りないというか。
緊迫感を持たせたいのか、軽妙にしたいのか、方向性がずっとグラグラし続けるのが
この映画の1番悪いところだと思う。

ケンとこの後に出てくるジョーについてはシリアス極まりなくて、
(言ってることとやってることについては置いといて、ムードの話)
敵もちゃんとしてるんだけど、時々ものすごく脱力させられる要素があって、
見る気がガリガリそがれていってしまう。このグラグラ感が酷過ぎてダメ。

その他、設定があれこれとにかくブレたり矛盾していたりする点が多いし、
説明でしかない台詞が多すぎてげんなりはどんどん増していき、
最終的にすげークソだなって感想しか出てきませんでした。

あと、演出がことごとくダサイのが頂けないかな。
鈴木亮平の髪は染めなくて良かったと思うし、
パーテイ会場へ入るためのハッキングシーンはもたつき過ぎ、
ハッキング成功のあとのドヤ顔がめちゃくちゃダサくてイライラ、
プロポーズのあと拍手されてんのなんなの?
あのビジュアルでカークランド博士?
適合者にしか世界は救えないのに、思想が自由過ぎ、管理もされてなさすぎ、
あと最後。あのコクピットなんなの。あの椅子はどういうことなの。

割と悪くないっていう感想もありましたが、
出演している俳優が好きとか、某作品よりはマシとか、そういうのが多くて、
これが心の底から面白かった!って人はさすがにいないんじゃないかと。

やりたいことはわからなくもないんだけど、
でも全部がちぐはぐで、作り手の足並みが揃っていない感じが酷かった。
見るんじゃなかったなーって最後は思った。

デビルマンとどっちがマシかと聞かれると、まあガッチャマンのがマシかな……?
あちらは演技力が壊滅的にアレだったから……。

2015-10-12(Mon)

「マトリックスレボリューションズ」「ネバーエンディングストーリー」

「マトリックスレボリューションズ」

「マトリックス」は凄まじく視覚的に訴えてくる作品で、
公開当時、事前の情報でワクワクして、
妹と一緒に観に行って、そのあと更に友人とも観に行ってしまった、
自分史上なかなかない、劇場につい2回以上行ってしまった作品だった。
(あとは「アバター」とか)

マシンガン撮影という、スローモーションとはまったく違う
あまりにもスタイリッシュな見せ方にすっかりやられてしまって、
アニメ嫌いなのにアニマトリックスもみて、
続編のリローデッドもワックワクでみにいったものでした。

ところが、リローデッドがかなり恋愛に比重を置くものだったのが
かなり期待外れだった上、もう忘れてしまったけれど結構ガッカリさせられて、
それで三作目、これで完結だってのにレボリューションは観に行ってなかった!
ので、今回WOWOWが放送してくれたのでみてみることに。

まず思ったのが、リローデッドの直後から速攻で始まるので
(おさらいが一切ない)
どーゆう状況だったかなーこれはー という戸惑いからスタート。
ネオはひとりでなんかわかんない場所にいて、
その他のみんなは敵の総攻撃に備えなきゃならなくててんやわんや。

大事な兵器を搭載した船を回収しなきゃなんないらしく、
でもネオはひとりで敵の総本山に殴り込みにいく決心がついたようで、
それでわあわあやって、一人死んで、トリニティピンチ、ネオは目をやられ、
あー人類が滅びちゃう~~~からの、増殖の極みまでいったエージェント・スミスと対決。

みたいな感じかな。
スミスはバグみたいなもんで、それをネオが修正したというか、
最後に内部に入り込まれたのを利用してスパーク、みたいな。

細かい説明はないので、多分こういうことなのかな、と想像していくしかない。
最終的に機械からの攻撃はやんでイエーイってなったけど、
あのあと人類は一体どんな道を歩むのやら……。

でも、トリニティだけが見た本当の空の色は、綺麗だったよね。
面白いとか面白くないは置いといて、最終作をみたので満足。
ただ、説明不足は否めないかなと思うし、最後の最後でアクションがほとんどないのはちょっとね。


「ネバーエンディングストーリー」

多分昔みたんだけど、いかんせん古いので、
少年が白い竜に乗ってるイメージ以外なにも覚えていなかった。
ので、改めてみてみました。

母を失って、生活にすっかりうんざりしている少年バスチアンが主人公。
いじめっこに追われて逃げ込んだ書店で、店主から気になる本を紹介されて
こっそりそれを持ち出し、学校の隠し部屋のような場所で読んでいく。

おもったよりもファンシーな話で、
最初に出てきた岩の巨人とかかたつむりとか、
登場する人間じゃないひとたちは造形がみんないい感じ。
ラッキードラゴンだけがちょっと気持ち悪いかなw
そういえば小さい頃に見た時も、納得いかなかったのを思い出したり。

本を読んでいるバスチアンと、本の主人公アトレイユが少しずつ近づき、
世界が同化していくような感じはとてもいい。
頑張ったのに努力が実らず、ファンタージェンがたった一粒の砂のかけらになってしまうのは
悲しくて、でもその後の復活が、母を失った悲しみの癒しにも通じていて、
夢や希望で世界をよみがえらせるっていうのはこれまたいいんだけど、
最後にあんなイージーな仕返しをするのはいかがなものか。

子供の頃なら、あれで単純に笑ったんだろうけどなあ。
今となっては、そんな終わり方やめてほしいなあって思うものですねw

にしても、アトレイユと女王様の女の子、美しくてビックリ。
きれいな子供って、夢があっていいなって。強く思いました。