あらすじだけでワクワクしてしまう最低ぶり。すげー面白かったw
ベトナム戦争から帰ってきたとある兵士の書いた、
とても危険なミッションをもとにした実話を映画化するために、
現地へ撮影をしにいった主人公たち一行。
ところが、新人監督は個性的すぎる俳優たちを御しきれず、
スタッフとの連携もとれずに5日目にして予算を使い果たしてしまう。
同行していた原作者がキレて、主演俳優たちをジャングルへ置いて、
その様子を撮って映画にしようというムチャな作戦が決行されてしまう。
ベン・スティラーが監督で、あんまり彼の顔が好きじゃなかったんだけど
あまりにもこう、芸が細かくスレスレアウトな下世話ぶりが面白くてw
本編が始まる前に、架空のPVや映画の宣伝が入ってくるんだけど、
映画に出演するキャラクターたちがこういう仕事をしている、という
紹介になっていて、やたらと豪華でまず笑ってしまう。
開始早々ディスられまくる主人公と監督、そして無茶苦茶なプロデューサー。
一緒に戦場を駆けるハメになる仲間達も、設定がもうめちゃくちゃ。
ジャック・ブラックはヘロイン中毒のコメディ俳優。
ロバート・ダウニー・ジュニアに至ってはなぜか黒人役で、
出資者がまさかのハゲちらかしたトム・クルーズ。
みなさんこういう映画好きなのねw と思わされるノリノリぶりで、
そんな無茶な映画なのに爆破のシーンとかものすごく迫力があるのがすごい。
全然手抜きがなくて、でも内臓がハミだしているシーンとかは
いかにも造り物感バリバリでついふふっとしてしまう。
監督の首が飛んだシーンはどうしようかと思った。
撮影だと信じて進む俳優たちに、マジの兵士が襲い掛かり、
一行は麻薬の製造所へ乗り込むことになってしまい、
そこでももう、バカ満載。いい話もちゃんと混じってるんだけど、
アメリカらしい笑いが詰め込まれた話でした。
シンプル・ジャックはマズかないかって思ったんだけど、
調べてみたらやっぱりクレームがついたそうでw
や、でも面白かったしなにげに豪華キャストで、
でもちょっとお下劣すぎるし人体欠損の表現もあるので、
シャレのわかる方は見たらいいんじゃないかなあ。
もう一本、「紙の月」。
宮沢りえ主演、原作は角田光代さんっすね。
専業主婦の梨香が銀行で働き出して、ついつい魔が差して不倫・横領する人生転落話。
おおむねいい感じでした。
こういう薄幸そうな女性こそが「まさか」っていう大胆行動をするもんなのかもなあ、と思ったりして。
あの宮沢りえの美しくも慎ましやかなオーラが、役によくあってました。
ひとつだけ納得いかないのは、不倫に陥った経緯。
あれだけでそんなにソッコーでホテルに行ったりしますかね?っていうのは、あります。
夫がいて、ちょっと鈍そうだけど悪い人じゃなくて、っていう状況でね。
あまりにも早いというか。
そこ以外は良かったです。落ちて行く様に、人間の弱さを感じ、
ずぶずぶにはまってしまったら、もう思考能力なんて期待しないほうがいいんだなとか。
実際にああいう状況にハマる人がいたら、同じようにするんじゃないかと思いました。
でも、最後はいただけないな。あれは幻だったのかな。
ドラマ版の「OUT」でも思いましたけど、あっさりと海外逃亡に成功しちゃうっていうのはあんまり、
好みではありません。悪い人間はきっちり裁かれてほしい。
にしても、日常的に大金を触っている人というのは、
大島優子が演じていた役の子のように
「おかねがいっぱいでヤバイですー」って言ってるくらいが健全なのかなと思いましたとさ。
どんなに若い男がよくても、ヒモを養うのは絶対にダメ、っていう教訓もあり。
このどクズが!って思いながら最後まで見られました。
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