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2016-10-27(Thu)

「白い沈黙」

昨日ツイッターを見ていたら、

#絶対オススメの映画10本思いついた順で
というタグが流れてきたんです。
個人的に好きなフォロワーの人があげていた映画には
一個も賛同できねーなとか思いつつ、
思いついた順かーと書き連ねてみたら

SUPER!
アバウト・シュミット
カポーティ
ハッピー・ボイス・キラー
薔薇の名前
アメリカン・ビューティ
マッチスティック・メン
テルマ&ルイーズ
ペイン&ゲイン
アルゴ

となりました。でも、あとからあとから出てくるんだねこういうのって。
追加で

オンリー・ゴッド
THE・レイド
BIUTIFUL
ブルージャスミン
フライドグリーントマト
セッション
ショート・ターム
チャッピー
エデンの東
潜水服は蝶の夢を見る
西遊記 はじまりのはじまり
裏切りの獣たち

でもまだあったなーって。
キング・オブ・コメディとかさ。あと、ヒートとか。
デ・ニーロが一番かっこいい映画ってヒートだよね的な。
あとは、レナードの朝とか。

デッドプールとか、キック・アス、スコットピルグリムとか
21ジャンプストリートとか

きりがないので終わり。



白い沈黙

2014年、カナダの作品。主演はライアン・レイノルズ。

なにも考えずに物語だけを追っていると
「ナンダコレ」ってなっちゃいそうな映画でした。

9歳の少女が忽然と姿を消し、8年後、いまだ探し続ける両親のもとに
成長した娘が「生きている」と思わせる証拠がちらほらと顔を出す。
最初は容疑者として疑われ、さんざん警察を恨んできた父親が
必死になって娘の影を追いかけ、取り戻すという話なんですが
物語の核は単純に「話の概要通り」ではなくて、
悪意を持ち続けることが普通の状態であるひとびとによって
善良な人たちの暮らしが簡単に破られ
取り乱したり悲しんだり怒ったりする残された家族の姿をみて
娯楽にしちゃってるような吐き気のする邪悪が
この世には存在する/できるんだよってことだと思いました。違うかもしれないけど。

この作品の監督、アダム・エゴヤンという方ですが
去年見た「デビルズ・ノット」を撮った方でした。
あれも、作品を通して「人間の悪意」だとか
人の悲しみ、怒り、それにもたらされる歪みについて
感じ取ってねみたいな雰囲気だったかなと。

「白い沈黙」はエンタメ的な見せ方を放棄している映画で、
(と、私は感じました)
なにがどーなって、どういう理由でなにをしたのか、という点、
誘拐・犯罪映画における重要な核の部分についての詳しい説明はなく、
最後に悪が裁かれるとか、そういったカタルシスもありません。

いや、裁かれるんだけどね。

最後そこで終わりなのかと言いたくなるはず。
どうやら日本版では追加されているようですが、
事件解決のために尽力してくれた女刑事さんは
海外版では見つからないまま終わるそうです。辛い。


解明されていない部分が多くて、細かい部分は推測になってしまいます。
警察だけの力では事件を解決できなかったし、
主役である父ちゃんは娘への愛はあるものの、
本当に奇跡的に犯人と遭遇できたから解決に至ったものの、
自分の力でどうのこうのっていう流れではないんだよね。

一歩間違えれば未解決のままであったという悲しみとか、
娘が犯人の隙をつくってやろうと頑張っていたりとか、
娘がいなくなってしまった原因についていつまでもなじり、
だけどかえってくると信じているからこそ離婚もできずに
お互い歩み寄れなくなってしまった両親とか、

実際に悪知恵の働く犯人に子供を誘拐されたら
こうなっちゃうんだろうなって様子が描かれていくんです、淡々と。
だから面白いかと言われたら、面白くはないです。しんどいばかりで。

とにかく犯人たちの思惑がわかんないんだよね。はっきり描かれないので。
単純に、チキンレースというか、家族をもてあそんで楽しんでやろう
他人が絶望する様子が好きなんでしょう。
派手に行動はしないで、他人を利用して自分たちはセーフティゾーンでニヤつくという
とてつもなく胸糞の悪い犯人が描かれておりますので、
映画を見てあれこれ考えるのが好きな人にはいいんじゃないかと思います、はい。


ところでライアン・レイノルズの顔って
そこまでイケメンすぎないところが見やすいのかなって
そんな風に今日は考えました。結構好きだな。
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