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2016-10-05(Wed)

「マーシュランド」

マーシュランド

2014年のスペイン映画。サスペンスです。
最近いろんな国の映画を見ていて、
オランダとか北欧はなかなかクレイジーな作品出してくるなって思ってたんですが
ひょっとしてスペインもなかなかクレイジーなんじゃない?って感じ始めてて。
評価も高いので見てみることにしました。

1980年、スペインアンダルシア地方。
さびれた田舎町で美しい姉妹が行方不明になり、
二人の刑事がやってくる。
バイオレンスなフアンと、まだ若いペドロ。
姉妹は最悪な形で見つかり、どうやら少女連続誘拐殺人事件が起きているとわかって
二人の刑事は犯人を追い始めるが……

という話。
全編ムードがとてもいいし、すべてのシーンに伏線はってるよー的な緊迫感がみなぎっている。
さびれた田舎町に住む女の子たちはみんな街を出たがっていて、
スペインの抱えていた政治的な問題の影響もまだ残っていて
労働者たちは給料をあげろと叫び、
あやしげな霊能者の女の意味深な言葉に、麻薬の密売なんかもかかわってきて
密度がとにかくすごい映画でした。
私が淡く抱いていたクレイジー具合とは違っていたんですが
ちょっとだけ別角度にめちゃめちゃとんがってる作りでございましたよ。


少女たちの殺され方はとても残酷なもので、
容疑者は何人も出てきて、
とにかく全シーン思わせぶりでして。
浦沢直樹のマンガみたいだな!って思いながら最後。

謎を残したまま、事件は終わるんです。
と思わせておいて、最後の最後にひとつ爆弾が投げ込まれる。
だけどその爆弾、ホンモノなのかニセモノなのかはわからず。
もしかしたらヤツが真犯人なのか……!とハラハラしながら
ペドロのように後ろ髪をひかれながら町を去ることになります、視聴者が。

少女たちをつぎつぎに落とすイケメン青年キニが異常なほどイケメン。
タイトルのマーシュランドは、湿地帯という意味だそうで。
なるほど、入り込んだら泥まみれ、なかなか抜け出せない、
そんな町だったな……ってどーんと落ち込みそうな
よくできたミステリーでした。俳優さんたちもみんなかっこよかった!
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