2014年、アメリカの作品。
もともとはブロードウェイの戯曲とかいてあったので、舞台作品だったのかな。
主演はパトリック・スチュワートだから、
X-MENのプロフェッサーだしスタートレック。
主人公のトビーはニューヨークでバレエの振付師をしている元ダンサー。
現在はひとり寂しく暮らしているんだけど、
そんな彼のもとにインタビューをしたいと一組の夫婦がやってくる。
アメリカのバレエの歴史をまとめたいということで、
世界中を巡ったトビーの話を聞きたいはずが
なぜか彼の若かりし頃の女性関係ばっかり聞きたがるインタビュアー夫妻。
なんでそんなことを聞くかとさすがに怒ると、
旦那の方が実はトビーが昔遊んだ女の息子だった。
あなたが本当の父親だろう?と迫る推定息子。
そんなことない、とつっぱねるトビー。
最終的には力づくで押さえつけられ、口の中を綿棒でガリガリやられる。
DNA鑑定のための細胞をゲットし、夫は鑑定へ走るが
そんな無茶をした夫を申訳なく思い、妻はトビーに謝る。
そこからこう、真実が……という話。
もとが舞台だとわかると、なるほど感が出てくるかもしれない。
なんてったって話が劇的すぎるし(普通の人間は親子関係を探るのにあんな真似はしない)
会話がかなり下世話なんですよ。
若いころは遊びまくったわー
女抱きまくったわー
みたいな昔話をする老人のかなしくも滑稽な様子、という描き方がまず
現代の映画らしくなくて野暮ったい。というか、聞いてられない感じがすごい。
トビーはやってきた男について、自分の息子だという意識があるんです。
相手の女性からもいわれていたし、心当たりもあったから。
だから過去にはそっと援助もしたし、心にずっとかけてきた存在ではある。
だけど父親であることを放棄したし、いまさら父親面できないって思いが強いので
父親だと言い出せないし、冷たく追い払ってあきらめさせようとするんだよね。
ところが、父親がいないことが夫婦に大きな影を落としていると知って、
奥さんの方には心を開き、過去や心の強く持つ方法なんかを話す。
夫婦がだめになりそうな時に肝心なものは……のあたりは腰砕けなんだけど
どうして舞台だとこういうセリフ出しちゃうんだろうね。
文学的ってことなのかな、こういう猥雑な感じをあえて出すスタイルが。
とまあ辟易しながら見ていたら、案の定。
二人は実の親子じゃないんです。
いいように解釈すると、長年お互いをしばりつけていた
「親である人」「息子である人」という鎖がほどけて自由になれた。
という終わり方。
あんまりいいように考えなくていいなら
「しょーもない」
ですんじゃう感じ。
あまり共感できるところがないので(みんな悪い面の方が強く押し出されている)
「しょーもないな……」と思いつつ、でもまあ、現実にもあるかもなあと思うと
解放されたのはきっと幸せだし、よかったのだろうな、みたいな気分になりました。
バレエの振付師の話だけど、バレエのシーンはほぼゼロです。
ポケモンGOは本日、イワークがたまごから出てきました。やった。
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