2015年のアメリカ映画。
冴えない芸能マネージャーのリッチーが、
アメリカ軍の慰問のためにアフガニスタンに訪れる。
マネージャーをしているのはロニーという女性歌手なんだけど
彼女はこんな仕事はもちろんイヤ。
危険地帯ゆえにギャラは高くなり、それに目がくらんだリッチーだったけど
ロニーは彼の荷物を持ってトンズラしてしまう。
パスポートも航空券もなくなってカブールに取り残されるリッチー。
そこで巻き込まれたある黒い仕事で行った先で、
とても歌のうまいサリーマという少女に出会う。
その歌声にすっかり心とらわれて、
アフガニスタンで放映されている「アフガン・スター」という番組に
出して優勝させようとするも、
そもそも女性が人前で歌うこと自体がありえない現象という風習でして。
あんなにも素晴らしい歌声なのに。
認められないなんておかしい。
自由の国アメリカから来た男はサリーマを説得し、
「アフガン・スター」に出演させるのだが……
という話。
実話をベースに描かれているんですよね。
実際に、女性でありながら「アフガン・スター」に出演し、
物議をかもした方がいらっしゃったようなので。
保守的な層からは命すら狙われ、一族が根絶やしにされそうなほどの状態。
にも拘わらず、彼女は出演したんです。
女性をしばる厳しすぎる風習を破るために。
ただのコメディかと思記や、そうでもなかったですかね。
面白かったんだけどね、ブルース・ウィリスの使い方とか。
男女の平等どころじゃない世界で、
ただ歌うだけのことに命を賭けた勇敢な女性と、
彼女の手を取って高く掲げた男の物語でした。
とてもあやしげなケイト・ハドソンの役どころもすごくよくて、
リッチーとの組み合わせは絵になりましたねー。
うだつのあがらないマネージャーが、自分のすべてを賭けて立ち上がる。
そういう映画です。
誰かが命を賭けてくれたから、自分もそうしようと思える。
最後に歌った歌も良かったねー。なんだか涙が出ちゃいました。
勇気が伝染し、心を動かす話。いいものみました。
PR