2015年、イタリアの映画。
地味でさえないオタクの高校生2人が、
偶然発見した天才プログラマーの作り上げた
感覚没入型のヴァーチャルワールドの世界へ入り込んで
ああだこうだするお話。
全体的にはちょっと半端な出来なんです。
ヴァーチャル世界に入り込んでしまいたいフランチェスコと、
彼にゲーム・セラピーと称した遊びを強いられて
じわじわリア充になっていくジョヴァンニの対比はいいんだけどね。
ゲーム世界の映像はとても素晴らしいのに、
ところどころ細かいところが甘くて、
最終的には世界の創造主との争いになるものの、
ワチャワチャしているうちにウワー みたいな終わり方をしたので。
それをとてつもなくカッコイイ風に描いているので
見ている側からするとギャップがあって乗り切れない……みたいな。
もうちょっとフランチェスコ側の心理を丁寧に描いていたらよかったかな。
同類だと思っていた友人においてけぼりにされて、
狂っていくくらいでも良かったのでは……と思います。
とはいえ、現実ではできないんだからゲーム世界でコミュ障直そうぜ!
からのジョヴァンニのリア充化と、それを許せないフランチェスコの描写は面白かった。
イカした彼女ができて割とすんなりベッドインして、
それについて「なんか想像と違ってた」と正直に話し、
「AVとは違うんだよ。なんかゴメンね?あんたのあこがれてたのとは違って!」
みたいに怒られるシーンは結構よかったですし、
そういう風に思ってもバカ正直に話したらダメなんだよねえって。
でもしょうがないよね、経験が少ないから……
怒る彼女にも、素直な彼氏にもうんうんってなる自分がバカだなあって感じて
そのへんはとても面白かったです。
そういう青春ムービー的な側面と、ゲーム世界の謎ときのサスペンシブな部分が、
うまくバランスとれてなかったかなって感じでしょうか。
「クロニクル」くらい追い詰められ要素が入ってたら化けたのかも?
なんて思いました。
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