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2017-01-11(Wed)

「オデッセイ」

オデッセイ
2015年、ハリウッド映画。

とうとう見ましたよ、映画館に行きたかったけど行けなかった火星残酷物語!
リドリー・スコット監督、マット・デイモン主演。
ここんとこみていなかった超メジャー級エンタテイメント作品でした。

主人公のマーク・ワトニーは植物学者で、
火星の調査チームの一員をしてただいま火星で作業中。
ところが作業中に大きな嵐が来てしまい、
マークは一人吹っ飛ばされてしまう。
宇宙服が破損したとアナウンスが流れ、
視界が奪われた他のクルーたちはやむなくマーク捜索を断念。
計画を途中で中断させ、地球へと戻っていきます。

ところがマークの宇宙服は穴が開いていたものの、
破片がうまいこと刺さった上、血で塞がっていた。
ということで、生きていたんですがそこはたった一人、
宇宙服がなければ息もできないし、夜が来ればバリバリ氷点下になる環境。
食料は6人分あるけれど、順調に次の探査船が来るまではとても持たない。

まずは自分の傷をなんとか治療して、おっしゃおっしゃと気合を入れるマーク。
植物学者なめんなよ、ってな感じで、4年間を生き抜くための日々を始めるのです。


見てなによりも思ったのは、知性というものの大切さですね。
宇宙の厳しさというのは「グラヴィティ」でめちゃめちゃ見せつけられたんですけど、
それでも生き抜けたのはマークの知識のたまものです。
ずーっと昔に送られた探査機を掘り起こして再利用し、
ありとあらゆる修理をやってのけ、イモの栽培をこなしていく。
隊長の残していった音楽と一緒に生き抜いていく姿は素晴らしいの一言。
そして、ほんのかすかな痕跡から、マークの生存を確認しコンタクトをとったNASA。
火星という世界の果てで使えるものをフルに利用して、
コミュニケーションをとるっていうのがものすごくロマン。
最後までハラハラ、彼は無事に生きて戻れるのか……と楽しく見ましたよ。


ただ、引っかかるのはあの絶対的な孤独に対して、
たまにちょっとキレるだけですんじゃうマークのあまりのタフさが正直
リアルじゃないなってとこですかね。
あの環境で正常な精神保てるとかどういうことだよ……って。
グラヴィティのサンドラ・ブロックは宇宙船爆発→地球への帰還だけで
相当追い詰められてましたけど(当たり前なんだけどさ)
マークすごすぎない?ってなりました。
エンタメ映画なんだからそんなこと言わなくていいんだけど、
そういう点も含めて、ザ・アメリカって感じの映画だなと思いました(悪い意味ではなくて)。

あと、思い出したのは手塚治虫の「火の鳥」ですね。
宇宙を舞台にした作品が多くて、コールドスリープとか、惑星探索とか、
ああいう物語が無理のない実写で見られるんだなってしみじみ思いました。
CGすごいなあって単純に、楽しめる作品なんじゃないですかね。

*グラヴィティは邦題が「ゼロ・グラヴィティ」だったんですけど
 映画の内容的にむしろ原題そのまま「グラヴィティ」にしなきゃダメだろ
 って強く憤ったので「グラヴィティ」と表記してます。
 3Dで見ると最強の映画でした。

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