「ドーンオブザデッド」
2004年の作品。ハイスピードゾンビサバイバル映画。
もともとは1970年代につくられた「ゾンビ」のリメイクということですが
ゾンビパワーアップしすぎでしょ、ってところでしょうか。
ある日唐突に現れたゾンビに襲われて、
人々はあっという間に死に絶えていく世界。
運よく生き残った人たちがショッピングモールに立てこもり、
そこからちょっとずつ、希望と絶望を得ていく物語。
ゾンビがとにかく足が速いんですよ。
生きた人間に気が付いたらソッコーで全員集合して追ってくる。
ゾンビが出現してすぐの頃にはまだテレビの放送があって
そこに映った保安官の発言はかなりソリッド。
普通に頭を撃ってぶち殺すしかない、あとは焼いてしまえ、みたいな。
モールに集った生き残りたちは途中でゾンビになる原因を特定します。
噛まれてしまってはダメなんだと。
せっかく生き残った人々も少しずつ減っていき、
待望の赤ちゃんが生まれようとしている夫婦も、
せっかく逃げ延びたと思っていた父親と娘も、容赦ない別れを強いられていきます。
モールの中で安全を確保したあとの享楽的な過ごし方とか、
もしもこんな世界で生きることになったのなら……という
人間の描き方はとてもリアルだったなあと思います。
モールから離れたところで一人たてこもっていた武器屋のアンディ救出作戦から
物語は一気にクライマックスへ進んでいき、
なんとか新天地を目指そうとしていた人々は
仲間を失いながらも船に乗り航海へ……。
でも行きついた先も結局は地獄でした、という救いのなさすぎる終わり。
悲しいよねー。あれがアメリカだけでのことでしたー!
とかならまだいいんでしょうが。
とにかくゾンビがパワフルでして、
倒し方も超パワフルなので見ててイヤッホーな部分もありましたが
あんな世界の到来はいやだなあと心底思いました。
「ギャラクシー・クエスト」
こちらは1999年の作品。
20年ほど前に放送されていたSFドラマ「ギャラクシー・クエスト」。
そのキャストがSF大会でファンにもみくちゃにされているところから物語はスタート。
演じていた役者たちは今はそんなに仕事もなくて、
熱烈なファンたちと比べてとってもクールで落ち込んでいる。
お互いの仕事量やファンの数など、嫉妬したり見下したり。
とはいえ、結局は売れない役者でしかない彼らは空虚な日々を過ごしているんだけど
この日はファンの中になんだかちょっと妙な集団が混じっていた。
彼らは正真正銘の宇宙人で、「ギャラクシー・クエスト」を
勇敢に宇宙を旅したクルーたちの物語として、お手本として見ていたという設定。
サーミアンという名の彼らは悪徳宇宙人サリスに困っており、
クルーを招いて導いてほしいと願う。
そこからうっかり、宇宙をまたにかけた旅が始まってしまうのであった……。
という話で、これはとっても面白かった。
今のCGで作り直してほしいなってくらい楽しかったw
最初のSF大会の様子とか、こういうの日本でも特撮会とかであるんだろうなあと。
役の中でいやいや言っていたセリフも、
真剣なサーミアンたちの姿に打たれて本物に変わっていく。
そういうアツイ部分もあって、いや、名作でした。
ひさびさに軽やかな楽しい映画を見たかもしれません。
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