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2016-02-25(Thu)

「サイモン・バーチ」「ワールド・オブ・ライズ」

「サイモン・バーチ」

1998年アメリカ作品。
ジム・キャリーが出てると思ってみたら、ジムの出番はほぼナシでした。

小さな小さな体で生まれた少年と、父のいないジョーの友情物語。
サイモンの病名は明かされませんが、生まれた時から体が小さく、
合併症も予想されるために長くは生きられないだろうと思われていた。
ところが元気にすくすくと、ほかの子供よりは小さく育ち、
外見も普通とはいかなかったため両親からは疎まれながら生きております。
一方、友人のジョーは私生児で、それが理由でいじめられている。
ジョーは母親は明るく朗らかな優しい女性で、ジョーとサイモンを優しく包み込み、愛情いっぱいに育てているのですが……。

ジョーのお母さんが突然なくなり、理由も理由なので二人の少年の心に大きく影を落とします。
サイモンは体は小さいものの非常に賢く、機転の利く少年で、悩み苦しむジョーの救いにならんと頑張り、最後はひとのため、自分よりも幼い者のために身を投げ出すっていう話なんですが。

血のつながりというのは、強いきずなでありながら、時には冷たい鎖にもなります。
思春期にさしかかれば猶更。
病気はとても不幸で、外見にも影響が出るとなればそれは一層重たい足かせになるんですけどね。
サイモンがその冷たくて重たいすべてをものともせずに生きていて、それがジョーにとって素晴らしい福音になる。そういう物語だったと思います。
本当の友情に出会えるのは、一生で一番素晴らしいことなんじゃないでしょうか。

サイモンがいてくれたから、最後のささやかな幸せがやってくるんだよね。
人は弱いし、とても強くもなれる。見せ方は結構ベタな作りですが、ストレートに教えてくれるいい映画だったと思いました。


ワールド・オブ・ライズ

リドリー・スコット監督、レオナルド・ディカプリオ主演作品。
鉄板のタッグっすね!2008年、ハリウッド作品です。原作は小説。
原題は「Body of Lies」で、直訳すると「嘘の量」になります。
たしかに嘘だらけのだましあいだったな……。

主人公はCIAの諜報員フェリスで、世界中を飛び回ってはテロ組織の諜報活動をしている。
イスラム系のテロ組織の首謀者を見つけ、彼らをせん滅させるために飛び回っているんだけど、
詳しく書くと文字数が大変なことになるので割愛。

諜報活動と文字でかけばたった四文字のことが、これ以上ないくらい過酷なんだよね。
現地にいって、情報を提供してくれる誰かを探し、信頼するに足るか見極め、協力を取り付け、相手に見つからないように潜り、戦う。
いかに高次元のバックアップがあったとしても、なかなかうまくいかないのです。
だから世界は平和にならない。

仕事先で出会った美しい看護師と、協力を取り付けた大物と、裏切ってくる後方支援のラッセル・クロウ。もう、太っちゃって!ってな感じ。
世界のあらゆる場所は、この映画のようにピンポイントで監視できちゃうんでしょうねえ。
いつ撃たれて命を落とすかわからない状況の現地捜査員に指示する上司が、子供の運動会に参加している真っ最中だったり。なんとも無常の漂う生臭さがありました。

最後はあやうく拷問されて死ぬとこだったけど。
だましだまされ、ギリなんとかなります。最後ほっとしちゃった。

テロ組織のでっちあげなど、本当にぎりぎりのところで戦っているんだなあとか、
平和な場所で映画楽しんでる自分がもうしわけなくなる一本でした。

リアルに想像すると、エンタメとしては楽しめなくなるね。こういうのは。そんな感じ。
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