2007年ハンガリー映画。
はるか昔、戦争中なのかな。
大きな屋敷に男たちが踏み込んでいるシーンからスタート。
下っ端らしき若い男は屋根裏の捜索を命じられて、
隠れていたうら若い少女を発見。
そっとイヤリングを差し出してきた美しい娘を思わずかばって、
そして時は流れて……
二人は80歳と71歳の老夫婦に。
年金でほそぼそと暮らしているけれど、お金は足りない。
好きなことをして暮らせなくて、息苦しい。
家賃も滞納し、電気も止められそう。
そしてある日、取り立て人にとうとう大切にとっていたダイヤのイヤリングを取られてしまい、爺さんは車に入れっぱなしになっていた銃を片手に郵便局へ。
紳士的に強盗をして、お金を手に入れ、愛車で逃げて、そして妻を迎えに行ってどこまでも。
という話。
貧しさゆえに、やむにやまれず強盗を繰り返していく……
そんでもって夫婦の愛は強いきずなで結ばれていて、ふわっとした映画でした。
映画なのであんまりリアリティ云々いうのはおかしいんですが
警察もめちゃめちゃうっかりしています。
これがハンガリー流なのかなあっていうのが正直な感想でした。
東寄りのヨーロッパらしい。リトアニアの強奪避航と近いかな。
夫婦の望みは、多分普通に暮らしていたら叶わなかったのだろうなーと思います。
古い車を甘く見てたら思わぬ性能を発揮していたり
(後部座席がめっちゃ広くてなんかすごくいい感じ)
最後の方の主役の二人は、初々しい出会ったばかりの恋人同士のようでもあり。
逆に「年金暮らしだけじゃキツイ」とか、「模倣犯現る」とか、
若い世代へのインタビュー映像はいれなくても良かったんじゃないかな。
なぜだかうまいことやってる老夫婦がいて、
それをみんなが応援しちゃっているという単純な構図にした方が
心の中にモヤが残らなくて良かったかも……ね。
強盗あった人のインタビューもちょっとのんびりしすぎだろーって思います。
最後もふんわり。
二人はきっと寄り添いあいながら海を眺めているのでしょう。
深く考えずに、優しい気持ちでみるとよし。かな。と思いました。
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