「タイム・チェイサー」
2013年カナダの制作した映画。
ハーレイ・ジョエル・オスメント君が主演です。
主人公がまだ少年だったある日、父親が突然失踪してしまうところから物語はスタート。
父を深く愛していた母は落ち込みながらも息子を育てたけれど、
ほんの些細な言い合いを引き金にとうとうタガが外れて自殺。
母方の父であるところの祖父はタイムマシンの研究をしており、
母の死をきっかけに主人公へ手伝うように言います。
お前のお父さんは、タイムトラベルした先でうっかり死んでしまって戻って来られなかったんだよと。
主人公は最終的に、タイムマシンを完成させて、父にすぐ戻るように伝えるという話なんですが
絶妙なところにピントが合わせてあって、そのせいでそんなに面白くはないという。
主人公も彼女がいて、しかも妊娠させちゃうんですよね。
お父さんを助けに過去へ行きたいけど、
でもそんなことしたら、今生きている自分たちがどう変わるかわからないでしょ、って。
そういう葛藤も、ある事件を境に吹っ切れちゃってね。
家族が大事っていうのがテーマなのかもしれないけど、
微妙にスッキリしないのは、タイムマシンの急拵え具合とか、
過去に行ったはずなのに電柱とかそのまんま現代すぎるとか、
細かいところにあんまり気を遣ってない感じが前面に出すぎているのかなと。
タイムパラドックスに関してもあんまり深くは考えていないようですし、
父親を引き留めるための方法もかなり思い切ってて、
あとはそうだな、あの両親から、ハーレイ君みたいな顔の子は生まれないのでは……
みたいな印象もちょっとあるかも。というわけでそこまでよくはなかったです。
「ファイナル・ゲーム」
2014年スペイン映画。
サッカーのアメリカ代表チームが華麗に勝利したあと
乗った飛行機が爆発炎上そして墜落。
落ちた先は無人島で、チームメイトたちは意見が合わなくてまっぷたつになっちゃう……
という話なんだけど。
最初にまず、アメリカVSどこだったかな。とにかくワールドカップがあるんです。
アメリカがサッカーで優勝すっかなぁ……ってとこからスタートしまして、
なんかちょっと嫌な雰囲気で、これは落ちるに違いないと思ったらまんまと墜落。
しかも機体が空中で爆発しちゃうっていう結構激しい落ち方。
機長や客室乗務員は姿をまったく見せません。
監督、監督夫人は助からず。
落ちた先の無人島に上陸できたのは、監督の娘2人を含む15人。
けが人は2人いて、半分に割れた機体が救護所になってる感じ。
で、そこからね。
最初はとにかくみんな呆然としちゃってて、遺体を埋めるだけ。
食料や水をかき集めて、どのくらいのペースで食べるか決めて、
そのあとは特になんもしないっていう超展開を見せます。
なんにもしないのに(魚とかいますけど)、
2日目に早速、けが人に食わせるくらいならぶっ殺して自分たちで食おうぜと言い出し、
しょっぱなから救助は来ない、絶対来ないってめちゃめちゃあきらめちゃってるの。
ワールドカップで優勝したチームの飛行機が消息を絶ったんだよ?
しかも、アメリカでしょ?
って思うじゃないですか。
というか、食糧問題でキャプテンであるところのスリム(人情家)が
なんでけが人を見捨てようって提案したのかがまずすごく謎。
彼の賛成で多数決は決まり、けが人が一人死んでしまう。
仲間を見殺しにしてしまった自責の念が拍車をかけたのか、
食料もないここで生きていけないよってトレーナーが自殺してしまう。
そんな島にはかつて誰かが潜んでいたらしく、白骨死体もあるんだけど
近くにこっそり地雷が仕掛けてあったんだよね。
それで一人、足が吹っ飛んじゃうんですけども、なんで地雷があるのかも納得がいかない。
魚は取らないし、水を確保しなきゃって考えはじめるのがとにかく遅い。
そんな中、向かいの島に向かってみんな元気に泳ぐ泳ぐ。
サメがいるよーって言ってたのに、あれは幻だったのか?
そんな塩水しかない環境の中、みんな元気で、とても悲観的で、攻撃的でね。
短期間で人が変わりすぎっていいますか。
極限状態でひとは変わる、というのがテーマなんでしょうけれども、
食料・水、人員はまだ足りているし、島の調査全然してないのに
いきなりウエーイって狂うの早すぎない?っていう感想しか出てきませんで。
オチについても、そのうち間違いなく機体とか遺体の回収にくるでしょうが……って思いました。
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