まずは「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」
どうしてこういうタイトルになったのか、見たらよくわかりました。
主人公はまだ10歳の少年で、少しばかりかわっている子。
彼にとって世界はとても生きにくいところで、
それを支えているのは大好きなお父さん。
だけどそのお父さんは、9.11で命を落とす。
父親の死からしばらくして、少年はクローゼットに隠されていた鍵を発見。
それが一体なんの鍵なのか、ヒントは鍵の入っていた袋に記されていた
「BLACK」の文字。
これは人の名前だから、と、少年はニューヨーク中のブラックさんを訪ねて回る……
という話。
ただ訪ねてまわるだけではなくて、この行動の中で、
おばあちゃんの隠し事、お母さんとの心の交流などなど
人と人が触れ合って得られるもの、いいことも、悪いことも丁寧に描かれていると思いました。
主人公オスカーを演じている子がかわいいのなんの……
サンドラ・ブロックも大好きだし、じんじんと心に染み入りましたよ。
テロって一体なんなんだろうなと、憤りもね。
平穏な日常が、なんの正当さもない暴力で破られるというのは、
本当にどうしようもない痛みだと思います。
あの日犠牲になったひとたちも、その家族も、さぞ無念だったでしょう。
ということで、たくさん考えなければならない映画でした。
次、「未来世紀ブラジル」
古い映画なので映像がとてもレトロに感じられるものの、
良いSFだと思いました。
管理をされ尽くしたいつかどこかの息苦しい世界。
主人公のサムは、夢の中で大空を舞い、美しい女性と出会う。
けれど自由なはずの夢の中にも、現実の影がじわじわと忍び寄ってきて、
現実にも夢でみた女性が現れて、ふたつの世界が少しずつ融合していくような、
とにかく彼の人生は破壊されていくわけです。
美容整形で若返りを繰り返す母親や、
バカみたいに情報と許可・不許可が管理された世界は
悪夢そのものって感じで更にいうととても女神転生的だなあと思いました。
どうやらハッピーエンド版とトゥルーエンド版が存在したようで、
私がみたのはちゃんとトゥルーエンドでした。
悲しい結末だけど、あれこそがサムにとっては真のハッピーエンドだよなあ……って。
お母さんの帽子がいちいちひっくり返った靴だったり、
突然現れる暖房修理人がデ・ニーロだったり、刺激的でしたなあ。
この時代のフルパワー、という形で受け止めました。良かった。
そして最後「ガーディアン・オブ・ザ・ギャラクシー」
こちらは最新のエンタメ感バリバリのSF映画。
いやあ、……CGって進化したよなあ……ってな感じで
非常にエキサイティングでした。
内容自体はすごく王道で、世界を滅ぼす力をもったオーブを悪人に渡さない、
ってなもんなんだけどね。
懐メロの使い方がとても良くて、見ていて気持ちが良かった。
あと、トレント系の生き物、好きだなあってしみじみ思いましたよ。
ロードオブザリングの2章以来だね。樹人にときめいたのは。
どれも見応えのある作品ばっかりでホクホク。充実しちゃった。
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