現在公開中の作品。新聞で紹介されていて、こりゃ見なくては!と
病院へ面会へ行った帰りに映画館へ。
新宿のシネマカリテ、初めて行ったんですけども
朝のうちにもう夕方までの上映が売り切れちゃってて。
少し遅い時間のチケットを予約していきました。
武蔵野館と同じ小さな劇場で、スクリーンも小さい。
なんというか、濃い映画好きが集ってる感じがあって面白かったです。
主人公は17歳の高校生ネイディーン。
イケてなくて周りにちっとも溶け込めないイタタな女子高生には
イケてる兄貴が一人と、生涯で唯一の友人クリスタがいる。
その辺の適当な高校生なんかクソ食らえスタイルのネイディーンなんだけど
ママが留守の間にクリスタと盛り上がっていると
兄貴も友達を連れてきてパーティを開始。
ふてくされ、酔いつぶれてトイレで寝ていたら
その間にいつの間にか兄貴と親友ができあがっていて……。
というお話。
唯一無二の親友が、にくたらしい兄貴によってリア充の世界の住人になっていき、
寂しいわ悔しいわ腹立たしいわで怒り心頭のネイディーン。
だったらアタシだって、アタシだって……!
って思ったけど、全部が全部空回りしちゃう、という
暗黒青春アイタタムービーでした。
ほんの少しだけね、まあいいか、って思えたら
ネイディーンの世界はだいぶ快適になるはずなんですよ。
だけどそこで「うん!」って言えないのがヒネクレ者のつらいところで。
っていうのがものすごくわかるわかる、ああ、超わかるってなって
正直もう突き刺さって痛くて、その上で本当にこの主人公かわいい!
ってなる映画でした。本当に、ただいま人生の暗黒部分を全力疾走中で、
全然半端なところもなくて、やりきった感のある素晴らしい一本。
ネイディーンは足も長いし本当はかわいいんだけど、
世界に迎合すんのが嫌なんだよね。
そういう、妙なプライドが生まれつき備わったタイプで、
いろいろと心当たりがある自分にはものすごくストライクで
今の年齢だから楽しいとかかわいいと思える映画よなあってしみじみ。
もうちょっと若かったら直視できなかっただろうと思います。
学校の先生役のハレルソンがものすごくいい味を出していて、
ハマってましたね。
クリスタはちょっと17歳にしては完成度が高すぎるというか
声の落ち着きっぷりが40代くらいに思えて
それがまたネイディーンを包むのにちょうどよかったのかなあとか。
にしても、あのあと変な噂とか流されなかっただろうか
ちょっと心配になってしまう。がんばれよ、ネイディーン。
とにもかくにもいとおしい映画でした。
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