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2015-06-11(Thu)

「オールユーニードイズキル」「エデンの東」あと「ゴーストライダー」

前にみたけど忘れちゃっていたのは「ハード・ラッシュ」だった。
マーク・ウォルバーグ主演で、麻薬の運び屋を失敗した義理の弟を助けるために
もと伝説の運び屋が云々……っていう。割愛。


「オール・ユー・ニード・イズ・キル」

どっちかというと、オール・ユー・ニード・イズ・ダイ、って感じの
宇宙からの侵略を受け、ひょんなことから運命の一日をループする羽目になった
キャリア軍人の長い一日の話。
原作は未読。でも、エッジオブトゥモローよりはこっちのタイトルがいい。
ビートルズファンがうるさいのかなあ。

トム・クルーズもそろそろお年じゃないですか……?
って思いながら観たんだけど、面白かった!
ループする理由もなるほど納得でオッケー、
少しずつ簡略化されていく過程、トライ&エラーの繰り返しなどなど
常人ならば気の狂うであろうループ生活を繰り返す主人公と、
容赦なくリセットさせるヒロイン。すげえクールでした。
完全に覚えゲーになっている長い長い一日、分岐ありをこなせたのは
主人公のスペックの高さゆえよな……と思います。
とにかく、見て楽しむタイプの映画だった。

水にぬれたトムが関根勤に見える瞬間があるんだよ、と言われたので
どれどれと思っていたら、本当にラビット化しててホント笑いました。加齢のせいだね。



そして「ゴーストライダー」。
マーベルのアメコミ原作の実写化。
燃えるガイコツが地獄仕様のハーレーでぶっ飛ばし、
悪魔を倒しちゃう痛快な内容なんだけど、主演がニコラス・ケイジ。
好きなあまり実写化しちゃったのかな……?
とにかく思ったのが、もうちょっと若くて美しい青年を主役にしたらどうかってこと。
嫌いじゃないけど、ちょっと、なんか、見てて苦笑するしかないというか。
笑いはしたけど、痛快は無理かなあ~。
走ると炎が道路に残ったり、破壊されていくさまは良かったけどね。



もうひとつ、「エデンの東」。
急に古い名作を見てみるの巻。

監督のエリア・カザンはいつだったか、アカデミー賞で揉めてた気がするなあって
程度にしか知らなくて申し訳ない。ジェームス・ディーンの作品も初めて。

死んだと聞かされていた母親が実は生きていたと知って、
会いに行く息子。双子のうちの片方だけが、母にあいに行く。
あっさりと追い返されて失意に沈むんだけど、それだけではなくて、
主人公のキャスは父の愛も求めている。
父親は完璧な聖人と言いたくなるほどの人格者で、
双子の兄弟であるアロンもそう。
完璧な父は、完璧な息子を愛し、そうではないキャスを疎んでいる。

父の事業が失敗し、その穴埋めをしようとキャスは頑張る。

細かいあらすじは紹介サイトにでも任せるとして、
この、親の愛情を求める行動っていうのは、
ある程度自分で考え、行動できるようになっているはずの
十代後半の若者であろうと関係ないのだなあと改めて思わされた。
小さなこどもであれば、両親を求めて当たり前なんだけど、
もうちょっと成長したらもう自立しなきゃね……と周囲の反応は変わってしまう。
けれど、幼い頃から注ぎ込まれていない人間は、
決定的にどうしても基盤が欠けるというか、
そういう風になりやすいものだと、私は自分の近しい人から学んだ。

欠けたまま生きていくのはとても苦しくて、
すごく辛いものなんだと。

キャスは、母親に追い返され、尽くそうとした父からも拒絶される。
(母には後にある程度理解してもらえるけれども)
その拒絶されたシーンは、本当に悲しくて、涙がこぼれた。
キャスを演じるジェームス・ディーンのあの表情と、それから台詞。

絶望したキャスは、ずっと妬んでいたアロンにささやかな復讐をする。
本当ならば、あの程度でおかしくなるなんてありえないんだけど。
でも、完璧を志していた若者の心は壊れてしまう。
父親もそう。完璧な息子を失って、父親も倒れる。

最後は、アロンの婚約者の優しさにすくわれるんだけど
それにしても悲しい物語だった。
エデンの園を追い出されて、人類で初めて人殺しをしたカインが行き着いた先。
完全ではなくなった世界は厳しくて、冷たくて、でも優しさもちゃんとあって
人の世界はこういうものなのだ、っていう
あらゆる愛の形を詰め込んだすさまじい作品でした。

思い出すとまだ涙が出てくる。
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