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2017-10-15(Sun)

「アメリカン・サイコ」

「アメリカン・サイコ」

2000年のアメリカ映画。
1991年に出版された小説が原作で、その映画版。
主演はクリスチャン・ベールで、
ディカプリオを主演にという話もあったそうですが
これはベールで正解だったなー!って感じ。
ディカプリオ大好きなんですけども、
彼が主演だったら相当印象が変わったと思います。
クリスチャン・ベールの端正で誠実な顔立ちが、
そして美しくビルドアップされた体が、
狂気に満ちた主人公にぴったりでした。ホントに。


ウォール街でバリバリに働く主人公パトリック・ベイトマン。
こだわりぬいた美しい部屋。
トレーニングを欠かさず、自身を美しく保つために努力を欠かさない。
と、一見欠点が見当たらないほどのデキる美男子なんですが、
実は超クレイジーなサイコ連続殺人鬼だったんです!

というお話。

かと思いきや、本題はそうではありません。
なんというか、せわしなく競い合いお互いをマウンティングしあう人生の
虚しさというか、その人そのものが「本当の意味で生きているのか?」
と問いかけるような感じの終わり方。


パトリックは、自分がいかに優秀で認められた人間か、
ものすごく気にして生きているように見えます。
ところが、そこまでじゃあない。
なので、特別になるために、他人をまるで虫のように殺していく。

と思いきや、それすらも「実は彼の妄想なのではないか?」
って描き方なんですよね。
所詮、こいつは特別なんかじゃないんですよ。
どんなに心の中に渦を作っていたとしても、
実際には実行できなくて、ノートにこうしてやる!って
書きなぐるしかできないような矮小な人間なんですよ、
みたいなエンドなんです。


「みたいな」エンドでして、
実際がどうなのかは、見た人がどう感じたかに委ねられるという作り。
見終わってからいろいろ考えて、
考察しているサイトなんかも見たんですけど、
大体3つに意見が分かれるみたいですね。


私としては、たぶん連続殺人は彼の妄想だったんだろうと思うんですが、
でもやっぱり、すべては実際にあった、がいいかなって。
その方が、世界の狂いっぷりが際立って刺さるかな、なんて感じました。


にしても、あんなにもグロテスクなベッドシーンが存在するとは、って感じ。
あの女性たちからしたら爆笑だよね。
いや、笑えないかな。本当にヤバいヤツだったなって思うもんね。

クリスチャン・ベールの良さを再確認できる名作でした。
オススメしにくい名作がまたひとつ……。
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