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2015-04-26(Sun)

「恋愛適齢期」「華麗なるギャツビー」「ニューヨーク冬物語」「ライフインクライム」

なんだかんだであいた時間に4本も観ていた一週間。

まずは大好きなジャック・ニコルソンが出てる!
「恋愛適齢期」
若い子大好きなオヤジと、恋愛なんてもーこりごり!と言いつつ
若いイケメンに言い寄られてうふーんてなっちゃう奥様のラブストーリー。
「最高の人生の描き方」と同じな感じかなあ。
袖にされちゃうキアヌ・リーブスがちょっと気の毒な、
かなりどストレートな熟年ラブコメディで、
話自体は全然好きじゃない感じw
ただ、観ていて、うわージャック・ニコルソン素敵だわー好きだわー
って思いました。あの顔がかなり好きです。


華麗なるギャツビー
脂の乗り始めたレオナルド・ディカプリオ主演。
タイトルに反して、かなり切ない内容の話。
リッチですごいと噂のギャツビー、ということで
隣人のニックが「どんな人かしら」と気にするところから始まるんですが
その噂のギャツビーが登場するまでめっちゃじらしてくるのです。
30分くらい待ってようやく登場ディカプリオ!カッコいい!
トビー・マグワイアがまたいい味を出していて、見応えあり。

話はいわゆる「悲恋」ものでして、
かつて愛していた二人が戦争によって引き裂かれ、再び出会うけれども、
男には実は隠された過去があり、いざこざがあって、そして……みたいな。

改めて、ディカプリオはいい役者なんだなあって思いました。
激昂するシーン。あの時の出している空気が素晴らしい。
最後、命を落とすシーンも美しかった。とにかく、美しく撮られた映画だった。
テーマもよく伝わってきたし、いい映画だったなあって。思います。


次、「ニューヨーク 冬物語

ツイッターで「この映画がヤバイ」みたいなブログ記事をみたのがきっかけ。
わけのわからないことが書いてあったので「またまたー」なんて思ったんです。
そういうのって、案外いい映画だったりするじゃん?みたいな。

今回は私が間違っていました。

愛の奇跡、命のもった大切な役割、運命を繋ぐ見えない糸……
みたいなロマンあふれる物語なんだと思います。本当は。
原作もあるみたいだし。でも、今回のこの映画はなんでこうなったんだろーな?

ツッコミたい部分は数あるんだけどね。
まず、悪側の人達。弱すぎw なんかないの強い技とか。
馬がぱーんてしたら全員わー! みたいなばかっぽさでビックリ。

ヒロイン。肺結核で余命いくばくもない儚い命。なのに超元気!
ピアノめっちゃエネルギッシュに弾いてる。
あと、熱が下がるからーって薄着でテント生活+水風呂×雪の上を裸足で歩く。
主人公と結ばれてキャッキャウフフしてたら突然死ぬ。どーした。なんだこれは。

主人公。髪型なんとかしろw

ヒロインの妹。100歳越えで若すぎるだろ!

とりあえず以上ですが、豪華キャスト過ぎて笑えないのが辛い。


「ライフ・オブ・クライム」

仲が険悪になってきた夫婦の、妻が誘拐される。
だけど夫には性悪の愛人がついていて、誘拐犯たちもなんやかんやでドタバタしてー

みたいなコメディ。おかしいな、あらすじみた時はすげー面白そう!
って思ったはずなんだけども。

夫が持っている隠し口座についてすべて調べ尽くし、
誘拐犯は脅迫を行う。でも愛人が「相手にするな」と電話を取り次がないし、なかなかの難敵。
妻には言い寄っている男がいて、犯行現場を目撃するも通報せず。
誘拐の手伝いをさせるためにちょっと危ない男を仲間にしたら
マジで危ないやつで最後は大暴走……
と、うまくいくはずだったのに誘拐犯、大失敗!
しかもやたらと紳士なもんだから、愛人とよろしくやってた冷たい夫よりも
犯人たちと仲良くなっちゃった~♪ みたいな。

コメディなんだけども、そこまで間抜けな展開はなく、
ちょっとリアル過ぎたのかもしれない。すべての要素は悪くないのに、
実際あったらこんな感じだよねってなモードでシリアスに撮り過ぎたのかなあ。
コメディらしくもなく、かといってまったく面白くないわけでもなく。
どっちつかずの半端な作品になってしまった印象。もったいなかった。


とりあえずニューヨークだなあ。ビックリしちゃった。
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2015-04-17(Fri)

「俺たちスーパーマジシャン」

「俺たちスーパーマジシャン」

これ系のタイトル結構多いなあ、なんて思いつつ、
マジシャン版を観てみた。

小さい頃、誕生日にもらった手品セット。
そこから簡単な手品を覚えて、学校で披露したら、
友達が出来て……。周囲からいじめられていた二人の間には友情が芽生え、
バートとアントンは二人組のマジシャンとして、ラスベガスでショーをしている。
有名でリッチな二人だが、もう30年も一緒にやっていて、
そろそろお互いに飽き飽き、みたいなところから物語はスタート。

古き良きといえば聞こえはいいものの、バートたちのマジックはちょっと古臭い。
そこに、過激さを売りにした新手のマジシャン、スティーブ・グレイが現れる。
WEBで過激動画を垂れ流すスティーブの方が注目を浴び始め、
二人の舞台は客が減り、自分達もなにか話題を集めようと
体を張った催しをするが失敗、仲も険悪になり、リッチな暮らしは終わりを迎える。

長い間いい暮らしをしていたせいで、突然の無一文生活にバートは慣れない。
仕事を求めてあちこちまわり、辿り着いた先は老人ホーム。
そこで、昔憧れていた「手品セット」のひとに出会って~~~

みたいな感じ。
最後はもちろん、友情を取り戻した上、過激なだけで人間的にはいただけない
スティーブも倒すよ、みたいな。

話はベタ過ぎであり、スティーブの最後は正直「それどーよ」なんだよなあ。
マジシャンなのか、ただの過激なユーチューバーなのか。
曖昧な位置づけ過ぎてちょっとね。
ただこのライバルのスティーブをやっていたのはジム・キャリーで
やっぱちょっとヘンテコな役やらせたらすごいなあって思います。はい。

作品そのものは、もうちょっとなんとかなっただろと言いたい。
最後のキャストのフォントとかは良かったです。
あと、ホテルが爆破されたシーンはちょっと良かった。

2015-04-16(Thu)

「マーサ、あるいはマーシー・メイ」

映画を観ました。
マーサ、あるいはマーシー・メイ

あらすじがとても「ヤバそう」だったので観てみる。

とあるカルト集団に身を置いていた主人公マーサが、
逃げ出して姉のところに身を寄せるも、
過去に体験した異常な日々がフラッシュバックしてきて……

みたいな話。
公式サイトにある通り、
「マインドコントロールの状態にあった女性が逃げ出して
 まともな社会に戻った最初の二週間の話」
でした。
ノンフィクション風のフィクションかなあ。
マーサという主人公に
「こういうことがあって」「最終的にこうなった」
という作りの話ではなく、
異常な集団のマインドコントロール下にあった若い女性が
普通の社会に戻ろうともがき苦しむ様子を見せて、
それがどんなに困難か見せるような、そんな作りの映画でした。

マーサは過去につらいことがあり、自分を変えたいと望む若い女性で
これこそが正しい道なのだと信じて怪しげな男に連れられて共同生活を始めます。
集まった人々は「みんなで愛し合い、共有し合う」といいつつ、
基本的にはリーダーの言いなり。
女性はみんなリーダーのものにならなければならないし、
一切の自由も贅沢も許されない。
名前すらも「マーシーがいい」と変えられるし、
でも、殺人も厭わない異常さに気が付いて、マーサは逃げ出すワケです。

疎遠だった姉のもとに身を寄せ、
家族は他にいないから、姉もマーサを心配するんだけれど、
あまりにも異様な行動の数々に姉妹の間には溝が出来ていく。

過去にあった出来事と、現在進行形が交互に織り交ぜられて、
マーサがどんな体験をしてきたか、今の異様さの理由が少しずつわかっていく、
というだけではなくて、
彼女が身を置いていたへんてこな集団からの扱いと、
身を寄せた姉の家で受ける義兄と姉からの反応は
そこまでかわりはないんじゃないか的な、
そんなギリギリさが描かれているんじゃないかなあ……なんて。

観ていてハラハラしてしまうのはそのせいなんでしょうね。
カルト集団のリーダーから受けた性的な暴力と、
義理の兄が示そうとする「親愛の情」っていうのは全然違うんだけども、
受け手の心理状態によっては「同じセクハラ」になってしまうというか。

うまく説明ができないんだけれども、
マーサがいかにまともではないかを、
映像でソリッドに描き出しているのだなーと思いました。
ただ、あんまり気分のいい映画ではないので、何度もは見られないと思う。

「ここではこどもは男の子だけ」っていう言葉の意味を
考えるととにかくおっかない。そういう映画でした。

2015-04-12(Sun)

「最高の人生の描き方」

映画を観ました。「最高の人生の描き方」。

ロブ・ライナー監督作品。
まだ新しい作品で、WOWOWが先駆けて放送しちゃうよってことで。

妻を亡くして以降偏屈になってしまった頑固ジジイのもとに、
息子(元ジャンキー)に「収監されるので娘を預かって」と頼まれる。
来週10歳になる可愛い孫娘を押し付けられ、隣に住む親切な女性に
手を貸してもらいながらこう、あれやこれやという話。

頑固ジジイ役はマイケル・ダグラスで相変わらずのあの声。
相変わらず猛禽類みたいな鋭い瞳は、70歳になっても健在!
お隣の泣き虫おせっかいおば様は、ダイアン・キートン。
最近彼女が出る映画をよく見るんですが、
老いてなお盛んなじいさんに言い寄られる役ばっかりな気が。
でもこちらも69歳とは思えない魅力をぷんぷん振りまいていて
こんな年の取り方をしたいナンバー1なのかもしれない(アメリカで)。

孫娘のサラはものすごく愛らしい女の子で、
自分を受け入れてくれそうにもない初めて会う祖父の様子をうかがいつつ、
お隣の親切な老婦人と過ごしていくことに。

一方、偏屈じいさんのオーレン(ダグラス様)は、
孫娘の母親を探して押し付けようとするも、
会いに行って様子がおかしいと見るや否や速攻で帰宅し、
孫娘と一緒に遊園地へ行っておおはしゃぎ。

オーレンは偏屈じいさんなんだけども、その一方で非常に公平な男。
お隣の未亡人(キートン様)であるリアの歌声を聞き、
もっといい条件で働けるはずだとマネージャーを名乗り出て
オーディションを受けさせ、歌の合間のトークにアドバイスをし、
魅力的な女性だと褒めた挙句のベッドイン。
自分は人付き合いは苦手だし、死んだ妻が忘れられない、
ついでに冷たい人間だという自覚がある上での
ほんのり人情家という、なんともリアルなキャラクター設定をしているので
安心して見ていられました。

こういう偏屈じじいの究極系が「恋愛小説家」のジャック(ニコルソン)だったかなと。
今回のオーレンはすごくいい人。
なんだかんだ息子に手を貸し、孫娘を可愛がって守り、
散々ケチをつけたアパートの住人の出産にまで手を貸してさ。
あんたいい人じゃん……を地で行くイカした爺さんでした。

でもその分、インパクトはなかったかな。
ただ、もうちょっと年がいってからとか、配偶者を失ってから見ると
心にもっと染み込むかもしれない。そんな感じの一本だった。

2015-04-10(Fri)

「羊たちの沈黙」「MAMA」

映画を2本観ました。

まずは今更感が超すごい有名作「羊たちの沈黙」。
すいません今更見て……。
昔の同僚が好き過ぎて辛いってめっちゃ語ってたの思い出す。

連続猟奇殺人犯を捕まえるために、FBIの実習生である主人公クラリスは
やっぱり連続猟奇殺人犯であり、元精神科医現囚人のレクター博士から
協力を取り付けてこいと命じられる。
美しくて聡明なクラリスと、一筋縄ではいかないレクター博士の
師弟のような様子、しかもなんとなく恋の香りも漂っているさまがみどころ。

プロファイリングという言葉はもう一般的に知られるようになったけれど
この作品があってのことだったと記憶している。
犯人の行動、こだわりからどんな人物か推理していくっていうアレ。

ジョディ・フォスターが演じるクラリスの強さと愛らしさ、
レクター博士の紳士なんだけど常軌を逸している人物像が
よく描かれていると思います。
追っていた犯人である、バッファロー・ビルの異様さと
捕まっていた議員の令嬢も良かったですね。
これは他のシリーズも観たくなる。緊張感あふれる映像に思わず正座してしまった。


もう一本は超正統派のオバケ系ホラー「MAMA」。
ギルレモ・デル・トロ製作総指揮の、2013年の作品。
あらすじを見て面白そうだなーって思ったんだけど
ここまでこう、どストレートなホラーとは。

妻を殺して娘二人を連れて消えた兄を、5年間探し続けた弟。
ある日ようやく見つけたものの、二人は狼少女化し、兄は消息不明。
娘たちの母の姉と親権を奪い合うが、
二人のカウンセリングなどを担当したお医者さんと一緒に
娘たちは育てると決めるが、なんだか異様な現象がちらほらと起きて……。

みたいな話。
最初は「子供なんて」と思っていた弟の彼女さんが母性に目覚めていく様子、
お医者さんが真実に気付き始め、親権を奪おうとするおば様が体を乗っ取られ……
二人の少女を守り育てていたのは、かつて子供を奪われて自殺した女の霊なんだけど
まーおっかないおっかない。
結末もなかなか衝撃的かつ、予定調和を打ち破る形で良かったけど
なにが困るって、女の霊が「MAMA」って呼ばれてるんだけど
淵さんにそっくりなんだよねえ……って。

最後は完全に淵さんだったんですが、監督ひょっとしてわざとなんじゃ……みたいな。

淵さんというのは、伊藤潤二先生の漫画に出てくる3大強烈キャラクターの一人で
「伊藤潤二 モデル 淵さん」で検索すればわかるはず。
「SEX AND THE CITY」の主人公の一人であるキャリーも相当にてて、
映画版の2のポスターは完全に淵さんでした。キャリー=淵さん=MAMAです。
あれ、ってことはMAMAのモデルはキャリーなのだろうか……。

両方とも良い映画でした。怖かったけど。