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2024-12-25(Wed)

P3R

5、4Gに続いて「ペルソナ3リロード」、プレイしました。
遥か前に発売されたペルソナ3の完全リメイク版で、今年発売だったやつです。
いや、先に4Gやってて良かったなって思った。システムが近かったのでね。

きっちりリメイクされているお陰でビジュアルは非常に良く、プレイもサクサク。
5は赤、4は黄色とイメージカラーがはっきりしている通り、3も「青」でまとめられていて美しい。
リメイクされたものの当時の内容はそのままのようで、物語は2009年4月スタート、みんな持っているのはガラケーであり、舞台は東京23区の東側の様子。
5も東京が舞台だけど、主に23区の西側で動く感じだったので、似たような印象はない。

ペルソナはどれも同じフォーマットで話が進んでいくんだけど、3は3の不穏な始まり方をして、ずっと不安な感じでプレイしていきました。
一日の狭間に訪れる「影時間」に起きる異変に対応するためにちゃんと組織として活動しており、大人の存在があるっていうのが他と違う。その大人も途中でいなくなって、子供たちの青春と戦いの話になっていくのも良かった。

今回は満月のたびにボス戦になるというのと、それ以外は学園生活をこなしながら謎の塔タルタロスを攻略していくという流れ。
シンプルでわかりやすかったけど、タルタロス攻略は後半ちょっとダレた。
キャラクターの強化はタルタロスでするしかないし、いかなきゃペルソナも手に入らないから仕方ないんだけど。一生懸命プレイしたせいか、レベルを上げ過ぎてしまったようで、ボス戦ラクラクになっちゃったんだよね。
いざボス戦になった時はもう戦うしかないので、念のために強化しなきゃと思った結果そうなった感じ。

影時間に出現するシャドウたちを成敗する面々はまたもみんな可愛くて、どいつもこいつもちゃんと好きになりました。
3Dモデルの顔がやや幼いのが気になったかな。2Dの絵の方が好きだ。コロマルは本当に可愛い。

陽介や竜司と同じポジションである順平が、主人公への嫉妬を抑えきれない様子は特に好きで、キャラクターの配置はシリーズ通して同じような感じではあるけど、ちゃんと差があって良いなあと思いました。
ゆかりちゃんも複雑な心模様が丁寧に描かれていて良し。
アイギスの存在、天田君、先輩たちもそれぞれに良かったな。
とはいえ、ラストはしょんぼりの極みというか。
これは何年か寝かさないと再プレイできないやつだな、という気分です。今。

天田乾が明智吾郎と同一人物ではなんて説があるというのを見て、最初はそんなわけねーだろと思っていたけど、ラストまでやるとそれもあるかもという気持ちに。

青春と世界の救済と、人類の向かうべき道と、しっかり詰め込んであってペルソナは良いゲームですね。

5,4,3と遊びつくして満足したので、映画と執筆に戻ろうと思います。はい。
ちなみに今のところ、5が一番好きだな。ジョーカーは本当の都会の男であり、高校生ながらみんな大人で良かった。そんな感じ。
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2024-12-04(Wed)

P5&P4G

メタファーがあまりにも楽しかったせいでペルソナシリーズに興味が湧きまして。
そうしたら家にあったんですよ、「ペルソナ5」が。
後にパワーアップされたバージョンのロイヤルではなく、無印の5。

いやー楽しかった。本当に良いゲームだった。

何度も書いてますが、ペルソナはこれまで1をクリアしたものの、2を途中で挫折してます。
3からは特に興味もないまま来ましたが、これは間違ってた!損してた。

とりあえずペルソナ5はですね。
夜道で女性の悲鳴を聞いて駆けつけた主人公が、悪い奴に陥れられ、非行少年として保護観察処分にされるところから始まります。
親元を離れ、都会の保護司のもとで暮らし始め、転校先の学校で嫌な教師と出会ってしまい……。

偶然出会った最初の同級生、竜司と共に迷い込んだのは鴨志田先生の欲望にまみれた異次元の学校。
この世の理不尽や悪に耐え兼ねた主人公は反逆の力「ペルソナ」を手に入れ、正義を果たす為に戦い始める―― みたいな感じ。

世間的には素晴らしい人で通っている人物にも裏や闇があったり、悪いとわかっているのに誰も解決できなかったりすることが、世の中にはいろいろあるよね、という前提がはっきりしているのがまず良かった。
高校生の主人公たちはそんな理不尽に人生を左右されそうになり、許せないと憤り、彼らにしかできない世直しの手段を得る。

登場するキャラクターたちがみんな弱いところがあって、辛い過去があって、どうにもできないと思っている問題を抱えていて、と人物像がとにかくしっかりしていて好印象。
誰も彼も魅力的なのがすごい。メタファーでもみんな好きになりましたが、ペルソナ5もマジでみんな好きになりました。いっぱい出てくると大抵こいつはいいやってキャラが出てくるもんですが、ないんだよね。

問題解決までの期限が決まっていて、学校生活をこなしながら鍛えて、交流して、ダンジョン潜ってを繰り返し、世直しをする心の怪盗団。みんな可愛くて、とても眩しい。
それぞれのトラウマやらコンプレックスやらに一生懸命向き合って、逃げないと決める彼らの物語が好みすぎる。若者が頑張る話、めっちゃ好きなんだなと再確認する羽目に。

5の主人公が暮らしているのは東京のど真ん中、渋谷界隈をモチーフにした都会でね。
5をクリアした後上機嫌で購入した「ペルソナ4ゴールデン」やって、びっくりですよ。
古いゲームだから仕方ないんだけど、グラフィックがだいぶ古くて。
だけど、ゲームの良さは変わらず。そして、主人公の身の上は5と正反対。
どこぞから都会の片隅に札付きのワルとして送り込まれた5の主人公であるジョーカーと逆で、4の主人公は親の仕事の都合で、都会から田舎の叔父さん宅に預けられるという。

ジョーカーは親とか家族の話なんかひとかけらも出てこないんだよね。
4の主人公は親類に預けられるからか、おじさんの口から親の話は出てくる。
都会から来た転校生は先生からも生徒からも扱いが良く、どうやら校内で人気者ポジにいる様子で、ジョーカーが可哀想で仕方なくなっちゃったっていう。

片田舎の叔父さん(刑事)宅に預けられた4の主人公は、最近できたショッピングモールジュネスと、そのせいで寂れちゃった商店街と河原くらいしかない街で暮らし始める。
謎の霧が立ち込める日に殺人事件が起き、その謎を探るという流れ。
主人公の仲間たちはできれば見たくなかったであろう自分の弱さと否応なしに対峙させられ、これもまた自分であると認めることで力を得る。
そんな仲間たちと謎のクマと共に、殺人事件と誘拐について調べるという話でした。

4もねえ、いいんですわ、みんな。みんな可愛い。
田舎で暮らす高校生たちって感じが全開で可愛いし、時代の流れをめっちゃ感じさせられる。
ちょっと照れくさいくらいのイベントももりもりこなし、仲間たちと絆を深めていく主人公。
成績も良く、部活動にも参加し友達いっぱい、困っている人の頼みは全部聞き、バイトに励み、仲間たちとの思い出もいっぱい作る。まさに主人公。まだ幼いけなげな従姉妹にもめちゃ優しいし、可愛い女の子たちの風呂も覗く。すごい青春。


5から4とプレイしてしまったせいで、とにかく自分としてはジョーカー可哀想ってのがまずあります。
冤罪で前科つけられて、学校中からヒソヒソされてね。
そのせいで先生からソッコーで目をつけられ、転入3日くらいで退学予告が出されちゃう上、最後アレだなんて……。
それでも自らの正義を貫き、仲間たちの精神的支柱としてどんと立ち続けるジョーカーさん本当に男の中の男。恋人は絶対作った方が良いな、とプレイして思いました。
何股でもかけられるようですけど、みんな好きすぎてできなかった……!
杏ちゃんが可愛すぎて、他は鋼の心で勘違いさせないよう慎重に言葉選んじゃった……!

女神転生のびっくりするくらいドライな世界観も好きなんだけど、こっちもまた良かった。
時限設定付きのRPGで、スケジュール管理が難しいなとは思うんだけどね。
だけどとにかく、登場人物がみんな本当によく考えられていて、それぞれの抱えた問題、テーマがはっきりとあり、主人公と関わり合うことで理解して、乗り越えていくさまが見られるのが良いなあと。
イベントも細かく用意されていて見ごたえがあり、見れば見るほどどんどん好きになっちゃう造り、半端ないです。はい。素晴らしい。

どちらの作品も、最初の友人になる同級生男子がまず良かったな。
陽介も良いし、竜司も良い。二人とも大好きだ。
モルガナもクマも、どちらもカワイイ。クマはけなげで良い。
主人公の選択肢もお茶目なものが多くて、楽しいし。
物語のテーマのど真ん中がびっくりするほどまっすぐなのも素晴らしかった。
オシャレでポップで、とてつもなくダークな内容なんだけど、青臭さを感じるほどの正しさを求める話ってのがすごい。
誉め言葉しか出てこない。


ゲームがしっかり作りこまれているので、クリアまで結構かかるんだよね。
それが難点かもしれない。
5→4Gとやってしまったので、もう3をやるしかないという状況なんですよ。
スイッチでセールやってるからちょうどいいと思ったんだけど、よく見たらPSP版の移植みたいで危うし危うし。3は今年リメイク版が出たそうでね。

なので次にやるのは、ペルソナ3リロードです。
ずっとペルソナ漬けになっちゃってるけど、刺激としてかなり良いものになってると思います。
深く刺さる物は定期的に摂取しないとね。と、言い訳してみたりして。


2024-10-28(Mon)

メタファー:リファンタジオ

メタファー:リファンタジオ」をクリアしました!

ペルソナシリーズの制作チームの最新作で、王様になるために人々の信頼を集めていくというストーリーのロールプレイングゲーム。

今ではすっかり女神転生大好きなんだけど、ペルソナシリーズは1しかやってないっていうね。
2の前後編の前でなんか心が折れちゃって(理由は忘れた)、ついでにデビルサナマーシリーズもなんだかこう、当時の自分にはすんなり理解できなくって、縁がなかったんですが。
真・女神転生IV→ストレンジジャーニー→IVファイナル→V→VV とすっかり好きになりまして。
今回のメタファーに関しては、話がすごく気になったのでプレイしてみることに。

王様が死んだら王の魔法が発動して、国中のありとあらゆる者の中から最も民の信託を得た者を次の王にする……ですよ。

舞台となる王国には8つの種族が生きていて、主人公は最も迫害を受けし絶滅寸前の民、エルダ族。
強い呪いを受けて命を失う寸前の王子を助ける為に、呪いをかけた逆賊ルイを討つために立ち上がり、仲間たちと出会って、次の王を目指すことになる。

旅の途中で現れる余りにも強い敵の名がニンゲンだったり、8つの種族の力関係が非常に歪で、悲しくなる程の差別や虐待が行われているという悲しい世界観。
主人公は種族の壁を越え、仲間たちと手を取り合い、力を高めていくという。正統派のRPGでした。

多分ね、新しい世界観のペルソナだったんだと思います。
女神転生でもおなじみのプレスターンバトルのようなものが採用されていて、戦闘はものっすごくスピーディでテンポが良い。
画面の切り替わり方、UI、敵も味方も街中の様子もデザインが良く、各キャラクターの声も良かった。
しんどい展開が多いシナリオだったけど、その分胸を打つ言葉が多くて、単なるお涙ちょうだいになっていないところも良かったかな。
謎解き的な部分は信じられないくらい簡単で(ヒントがわかりやすい)、歯ごたえはないものの、その分サクサクサクサク進むので全体のバランスとしては良かったんじゃないかな。

話の展開は大きくひっくり返ったりびっくりしたりすることが多かったけど、心の底から意外なことはなかったかも。世界樹の迷宮で見たね、って光景もあったし。
アトラスには現世の文明は一度滅びるべきだと考える人しか入社できないのかもな、みたいな気分にはなりました。

主人公のお供の妖精ガリカの声が可愛くって、戦闘中も一生懸命アドバイスをくれるのが個人的にはとても良かった。あれだけわあわあ言ってくるのに邪魔に感じなかったのが素晴らしい。

種族的には一番安泰の戦士ストロールの誠実さ、元は近衛騎士であったヒュルケンベルグのお茶目な「うまし」の愛らしさ、ハイザメのびっくりした時の目とか、いいところがたくさん。
主人公は旅の途中で強い協力関係になる人物と出会うけど、その中ではアロンソが一番好きだな。
というか、インパクトが強いかな。もらい泣きしかけたからな。
旅の導き手の一人である、モアも良かった。モアの穏やかな声が良かったというか。
宿敵ルイの声もかっこよかったな。普段はあんまり音を出して遊ばないんですが、今回はPS4で遊んだので、声も結構じっくり聴いて、皆さん素晴らしいなと思いました。

ゲーム内の3Dモデルでキャラクターが動くのと、アニメとで切り替わる演出は正直好きではなくて、不満なのはそこだけかな。
絵柄がそのまんまならいいのかもしれないけど、なんというか、色合いとかいろいろ違うじゃない?あれが嫌なんだよね……。変な感じがしちゃって。

話は一本道の超王道系なので、再プレイするとしたら時間を置いてからかなあ。
二週目から戦える強敵がいるらしいんだけど、メガテン系の二週目の強敵ってハンパなく強いのでね。かえってストレスになりそうなので、とりあえずほっときます。

なんというか、また王になるゲームやってんな……って思いましたけども。
非常に満足度の高いゲームで、ペルソナもやってみようかしらなんて気持ちになりましたとさ。

2024-09-29(Sun)

ハーヴェステラ

前回の記事で途中で止めたと言いつつ、結局「ハーヴェステラ」をクリア。
 サブクエストで繰り広げられる小話が似たり寄ったりな上、ひとつひとつが長くて嫌になっちゃったんですが、途中で主人公の選択肢に深い意味がないのだと気付いてからは、連打で乗り越えるようになり、なんとか最後までやれたという感じ。

 季節と季節の間に「死季」と呼ばれる、人体に有害で外に出られないわ作物は枯れるわの時期があるという世界観のお話。
 誰も外を歩けない死季の中、行き倒れていた主人公。記憶はなく、小さな村のお医者さんに救われ、町はずれの空き家で暮らすことに。
 そこから始まる、謎の少女との出会い、仲間たちとの邂逅。
 与えられたお家で農作業に勤しみつつ、世界の謎に迫るファンタジーRPG!
 って印象ですが、実際にはごりごりのSFでした。

 戦闘つきの牧場物語こと、ルーンファクトリーの亜種のようなこの作品。
 農作業よりはストーリーに重きを置いてあり、仲間たちとの絆を深めながら進めていく感じ。
 グラフィックは美麗で、キャラクターデザインも凝ってる。
 世界観は非常に趣味的で、作りこまれており、ファンタジーSFとして頑張ってるなという印象。
 仲間との絆が大好物の人には嬉しい内容なんじゃないのかな。
 自分はこういうワイスピ仕様の話は好みではないので、ハマりませんでした。

 かなり頑張って作っているんだろうけど、問題点もかなり多かったと思います。
 四季をテーマにした物語であり、農作業&バトルが土台にあるのはわかるんですけどね。
 農作業があるゆえに一日の中で時間の流れがあるのが、第一の問題点。
 主人公は夜遅くまで作業していると、眠くなっちゃうし、深夜になると倒れて寝ちゃう。
 その仕様が外歩き、ダンジョン探索中にも適用されているので、進んでいる最中に眠くなっちゃうわけです。
 どんなにシリアスな雰囲気であっても夜になったら家に帰って寝ちゃう。シリアスな雰囲気ゆえに、これがどうにもひっかかる。
 
 そんな健康的な主人公は家の庭で農作業をするんですが、これが儲からないっていうのが第二の問題点。
 戦闘で受けたダメージを回復するのは料理なんだけど、これは外では買えない。基本的に家で自分で作るしかない。
 そのために、農業をしている感じが否めない。
 農作業は少しずつラクになっていくし、畑のレベルが上がれば儲けは出せるようになるけど、採れた物そのまんまだとあんまり高値で売れないんだよね。
 だけど、あれこれパワーアップするにはものっすごいお金がかかる。パワーアップしないと勝てない。勝つためにはクエストをこなしていくしかない。

 ここで更に問題になるのが、料理での回復の仕方と、クエストの面倒くささ。
 
 主人公には腹減りメーターみたいなものがついていて、なにも食べずにいるとスタミナが回復しない。なにかしら口にしないと最終的には剣を振ることもできないし、キノコを拾うことすらできなくなる。なので料理を作るんだけど、満腹度も設定されているので、無限に食べることはできない。
 なので激しい戦闘になると、大幅に回復する料理は何度も使えないので、かわりにジュースを飲むことになる。
 ジュースはなぜか満腹にならないので、何杯でもいける。
 なのでこのゲームの戦闘は「敵にやられないようにジュースを飲む」ものと化している。

 戦闘のもう一つの問題点として、敵の攻撃を基本的には避けられない、というものがある。
 そう。避けられない。避けられる攻撃もあるはあるけど、ほとんど避けられない。
 そして、戦闘は二人まで仲間を入れておけるんだけど、敵はものすごい勢いで主人公を狙ってくる。
 特に「FEAR」と呼ばれる強敵は主人公しか狙わない。どんなに逃げても追ってくるし、仲間を盾にしようとするとわざわざ回り込んでまで主人公を叩きに来る。
 頑張って仲間を盾にして遠距離攻撃しようものなら、どんなに近くにいてもリポップしてなぜか初期状態に戻ってしまう→HP全快になってる→飲んだジュースはすべて無駄になり、やる気がそがれる。
 どんなに盾にしても仲間はさほどダメージを受けないのに、主人公はガリガリに削られていく。死ぬと何故か家の前に倒れており、お医者さんに嫌みを言われるっていう。

 レベルが上がればダメージは減るけど、防具だの防御スキルだのはなく、とにかくジュースを飲む以外に生き残る手段がなくて、強い敵との戦いは自動的に嫌になってしまう造り。
 場所によってはこの強敵まみれになっているし、倒しても再訪するときっちり蘇っているからね。
 この仕様はちょっとないんじゃないかなって思う。全然楽しくない。
 ダンジョンに向かう時は絶対にジュースを3~40杯持って行かねばならず、ジュースは自分で作るしかないし、後半にならないと量産もできないし。
 どうしてこんな仕様にしたのかわかりませんでした。


 お金を稼ぐためにはサブクエストをこなすのが必須なんだけど、街の人達の頼みごとがとにかく全部似通ってて飽きてしまうのがもう一つの問題点。
 主人公はどうしようもなくいい奴体質らしく、困りごとを聞いたら絶対に助けると決めてしまう。ここで更なる問題点が出てくるのだが、それが、「選択肢に意味がない」問題。
 たいていが二択、時々三択で会話に対するアンサーを選ばされるんだけど、内容が全部同じなんだよね。
 「一人で無理しないでね」か「いつでも頼ってね」。
 「自分で良ければ手伝うよ」か「頑張りすぎないでね」。
 と、NOがない。絶対に断れない。相槌のバリエーションに過ぎず、その後の展開に影響なんかカケラもない。面白くねえ。
 で、サブクエストがいちいち長いんだよね。みんな、困りごとがあると持ち掛けた後、素直になれなくてこじれるとか、記憶がないまま判断がつかないとか、自分さえ我慢すればいいんだとか、全員やたらめったらグジグジして、主人公を次の場所に呼び出してくる。
 ダンジョン内に目的の人物を探しに行くと(具体的にどこにいるかわからないことが多く、見つからない場合かなり探し回る羽目になるパターンが多い)、クエストのマークがついた人物が見つかるんだけど、それがまた別なクエストの始まりだったりすることも多々あった。
 モブがみんな似たり寄ったりなので、やっと見つけた!と思ったら別人で、新しい依頼を受ける羽目になり、なんてことも何度もあって、同じようなキャラ劇を見せつけられる羽目に。
 この内容が本当に似たり寄ったりなのが、本当に嫌になってしまう原因になった。
 キャラクターのモーションのバリエーションが少ないのも影響していて、全員でいっせいに同じ動きされるのがね。シリアスなシナリオに合ってなくて、茶番感がすごいなって。

 で、無関係の新たなモブに邪魔されている間に眠くなっちゃってさ。
 家に帰ってから農作業して出直ししてさ。

 クエストの邪魔になっているのが、街の造りがやけに入り組んでいること。
 ダンジョンならばまだ、迷いやすくても構わないんだけど。
 街までやたらめったら入り組んでいて、なにがどこにあるのかわかりにくい。
 最初の村ですら、入口からもうカーブだし、道を放射状に配置したり、とにかくどことどこが繋がっているのか把握しにくい造りになっている。
 マップは表示されているけど、自分の周囲の一定の距離までしか出ていない。全体マップは存在していないので、めちゃくちゃわかりにくい。
 どこどこで待ってるよ、って言われたけど、どこにいるんだよ……と途方に暮れることも結構あって、意地悪だなあって思ってしまうっていうね。
 
 そして、メインのシナリオはかなり壮大かつシリアスでハードなSFなんだけど、パーツパーツが大雑把というか。
 全員がみんな、主人公はいい奴で大変なお節介焼き、お前の為なら命かけるよ、水臭い!みたいなテンションに勝手になってしまうのも、なんというかね。こういうノリが好きでないとキツイよねっていう。
 
 メインの壮大なシナリオに関しても、とあるキャラクターのイベントで盛大なネタバレというか、大ヒントをかましてくるので、見た人は全然びっくりしないのでは、という感じ。
 キャラクターたちとの絆も深めないと主人公が強くならないので、やらなきゃいけないし。
 強くなってないとほら、ジュース飲んでも死んじゃうからさ。
 
 とまあ、散々書きましたが、グラフィックとか音楽は良かったのではないかと思います。
 音楽は壮大な印象のものが多くて、ちょっとやりすぎかなって気もします。
 主張が強すぎていたので、もう少し強弱つけるといいんじゃないかなって感じだけどね。
 
 というわけで「ハーヴェステラ」は、死なないようにジュース飲んで眠くなったら寝に帰るゲームです。

2024-09-13(Fri)

「ファミコン探偵俱楽部 笑み男 / パラノマサイト」

アドベンチャーというか、推理系ゲームを遊びました!

 ひとつは「ファミコン探偵俱楽部 笑み男」。
 任天堂から大昔にリリースされたファミコン探偵俱楽部のまさかの復活・三作目。
 1作目、2作目は友達の家で遊んだことがあったなあ、という感じ。
 ディスクシステムってわかりますかね。ファミコンの増設機器なんですが、見た目はファミコンのままです。容量とか増えてる感じかな。
 主人公は事件に巻き込まれ、探偵事務所のうつぎ先生の助手として走り回り、真相に近付くというタイプのゲーム。
 場面ごとにカーソルであれこれ調べて、出て来た人物に話を聞いて推理を進めていくというやつです。

 今回はフルボイス、泣いている女の子に話しかけてくる紙袋をかぶった男の都市伝説をモチーフにした殺人事件が起きて、探偵の立場で捜査を進めていくっていうシナリオです。
 実写のCMが非常に良い感じでしたが、本編は万人向けのシンプルな感じの絵でした。
 システムは完全にファミコン版のままで、ファミコン探偵俱楽部の三作目というスタンスがものすごく強い、正統派の捜査、推理系のアドベンチャーに仕上がってました。

 笑顔の描かれた紙袋をかぶせられて死んでいた男子中学生が発見され、警察とは違ったスタンスで捜査をしていく主人公たち。
 過去の二作をやっていた方が、キャラクターのひとりごとについては理解できそうな感じ。
 一作目から主人公と相棒のあゆみちゃんは変わっていないので、そういや主人公の人生結構やべえなって(記憶喪失で倒れているところを探偵の先生に救われるとこからスタートし、衝撃的な正体がわかったりもする)思っちゃいました。

 ものすごくオーソドックスなゲームであり、事件は結構複雑ではあるのですが、すっきりするかと言われると……って感じの結末でした。自分としては。
 完全な真相はクリア後の空木先生の調査報告でわかりますが、こちらはほぼ見るだけで終わっちゃうので、若干の消化不良がありました。
 でも同時進行で捜査していくのもアレかなあってのは、理解ができるかな。
 内容も結構な落差があり、精神的グロさがヤバかったです。
 私はボイスを全部丁寧に聞くタイプではないので、そのせいでプレイ時間がかなり圧縮されちゃったみたいでした。あっという間にクリアしちゃってね。
 登場人物の中では圧倒的にばさっちがイカしてましたが、やや物足りないです。
 あと、声優さんにはあまり興味ないんですが、KENNさんの声が好みなのかなと今回思いました。


 で、物足りなさから手を出したのが「パラノマサイト FILE.23 本所七不思議」。
 東京都墨田区を舞台に、呪いの力を手に入れた登場人物たちが駆け引きをしながら真相に迫るアドベンチャー。「428」的なキャラクターのザッピングが必要で、こたけ正義感のゲーム実況を見て面白そうだと自分でもプレイしてみました。

 価格からなんとなくわかってはいたんですが、小ぶりなゲームでした。
 小さなホラー版428みたいな感じ。
 ある夜、本所周辺に伝わる七不思議について調べにやって来た男女が、突然の怪異に襲われ、なんとか回避しようとするところからスタート。
 他人を呪い殺すことで生き返りの力を手に入れられると知った者たちが、それぞれの思惑を胸に夜を駆け巡り……。

 とにかくネタバレしちゃうとこれから遊ぶ人に大迷惑な内容で、それほど語ることはありません。
 雰囲気がとてもよくて、キャラクターデザインも非常に好みで良い感じでした。
 とはいえ、プレイヤーの敵になるであろうキャラクターへの嫌悪感はかなりのものでして。
 あと、真のエンディングを迎えた後の気持ちは、なんとも言えないものがありました。



 2本ともスピードクリアしちゃったんだよね。

 なんか物足りなくて、家にあった「ハーヴェステラ」というゲームにも手を出しました。
 こちらはルーンファクトリー(戦闘ありの牧場物語)的なシステムで、農作業をしつつ世界の謎に挑む感じのSF入りファンタジー。
 しばらく遊んでみたんですが、自分には合ってないようで、中断しちゃいました。
 
 来月メタファーが出るので、そちらを楽しみに待ちたいと思います。