公式サイトを見ると、
ラテンのノリでゾンビやっつけちゃうぞ!
みたいな軽いキャッチコピーがついていて、
確かにアホみたいなノリはあるんだけど、
実は結構重たい出来のゾンビ映画。
キューバという国の特殊さがビシビシ伝わって来る感じ。
ゾンビについて「思想の問題」とアナウンスしたり、
なによりも主人公たちの冷静さが物語っている。
警察に頼ろうとか、国の方針を見極めようとか
そういう考えが皆無なのは、頼れないから。
警察は来たけど、すごくアレな展開になる。
もちろん、悪ふざけしすぎなシーンは多々あって、
最初のエロイ人妻の部屋を覗くところとか、
アメリカから来た牧師をうっかり、とか、
ラサロと朝日を見るシーンとかね。
宿屋の女主人も可哀想だった。
意味もなく人が死んで、とくに悼まない。
日本とは感覚が違う世界なのだとわかる。
アクションはちょっと緩めで、
自主制作映画かとつっこみたくなるシーンもあるけれど、
そのばかばかしさがあって、この映画は成り立っているように思った。
ラストシーンはカッコよくて、
その後のイラストで描かれるエンドロールの部分はとても良かった。
舟で去ったはずの3人が現れたのは、フアンの心の中のことなんだろうな。
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