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2014-09-13(Sat)

「アバウト・シュミット」

アバウト・シュミット

ジャック・ニコルソン祭り第……何弾だろ。
わからないけど、それにプラスしてキャシー・ベイツ付。盛り上がる。

66歳になって勤めてきた保険会社を定年退職。
無難にこなしてきて、目だった大活躍のない会社員人生を終えて、
なにもやることがない日々に慣れない中、
テレビで目にした「アフリカの子供を援助するプログラム」に参加。
月々22ドルと、手紙を送って下さい。個人的な内容を頼むと言われて
馬鹿正直に自分について書くシュミットさん。
妻の愚痴や、娘の結婚相手についてあれこれ書いて送り、
そして突然の妻の死。父にそっけない娘。ダメ男感満載の婚約者。

妻を失ってガランとした家の中で初めて「妻への愛」に気が付くも、
友人だと思っていた男が、実は妻と浮気してたことが判明。
怒りに任せて家を飛び出し、娘のもとへ駆けつけようとするも
「必要ない」とバッサリ拒否され、
止む無く旅に出るもキャンプ場で人妻と揉めたり。

ウォーレン・シュミットの人生にはいいことが全然ない。

結婚式直前になって娘のもとに駆けつければ、
婚約者の家族はかなり変人揃い。
エロオーラを前面に出してくる婚約者の母(キャシー・ベイツ超ド迫力)とか。
体を痛めるウォーターベッドとか。
最後にどうしても耐えられなくて、結婚を辞めろと迫るも、
娘はやっぱりいう事を聞かない。パパは金だけ出してよってスタンス。

退職以降なに一ついいことがなかったシュミットさんは
結婚式に大人しく出席し、スピーチを頼まれ、
結果、大人の対応をする。娘を褒め、妻を褒め、結婚相手とその家族を褒める。

その後久しぶりに家に帰って、
シュミットさんは大きな大きな無力感にとらわれる。

自分の人生がなんだったのか。
生きている意味はなんだったのか。

こういう感覚はよくわかる。
自分の人生に特別感を強く感じられる人間がどのくらいいるのか私にはわからないけど
誰しもにあるものだと思う。

どうしてこんな仕事をしているんだろう、
どうしてこんな人と一緒にいるんだろう、
なんのために我慢しているんだろう、
なんのために努力しているんだろう?


だけど、そこに手紙を送り続けてきたタンザニアの子供「ンドゥグ」から返事が届く。
正確には彼を助けるために働いているシスターからの代筆なんだけど。

手紙には、ンドゥグのために手紙と寄付を送ったシュミットへの感謝が書かれ、
「養父」であるシュミットとンドゥグが手を繋いだ絵が同封されていた。

そして涙。

ここで終わり。

最後、泣いた。

これが人生の救いになるのか、ひと時だけの慰めになるのか。
あなたならどうでしょう?って問いかけられるような感じで。


すごく普通の人の、普通の人生。
ジャック・ニコルソンの顔は全然普通っぽくないんだけどwオーラあり過ぎて。

とても良かった。
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