ダスティン・ホフマン主演の1992年作品。
主人公のバーニーはカードの転売やら窃盗をしている男で、
離婚した妻と暮らしている息子のことは愛しているけれど、
口は悪いし手癖も悪い。
犯した罪の刑期が決まるまでのほんの短い日々の中、
息子と一緒に映画をみる約束をしていて、
どしゃぶりの中向かっているとなんと目の前に飛行機が墜落。
ドアが開かず閉じ込められた人達の救いの声をどうしても無視できず、
扉に体当たりし、小さな子供に「パパを助けて」と懇願されて
仕方なく燃える飛行機の中で、動けずにいた人たちを救い出すも
結局「パパ」は見つからないまま飛行機は爆発。
申し訳なさから現場を去り、車はポンコツになってしまったので
たまたま出会ったホームレスの車に乗せてもらって、
事故の話と、片方なくしてしまった靴をあげて帰ってきたら……
という話。
飛行機ににたまたま乗っていたテレビリポーターのゲイルが
靴を片方なくした「命の恩人」を探し始め、
100万ドルの謝礼が提示されて大混乱に。
バーニーももらいにいこうとするも、おとり捜査にまんまとひっかかって収監。
かわりに「ヒーロー」認定されたのは車に乗せてくれたホームレスのババー。
しかもこのババーがね。
ものすごくいい奴なの。
100万ドルか……って思って行ってみただけだったと思うんだよね。
靴もあるし。
とはいえ、あの時のお方と認定され、世間中から称賛をあび、
美しい女性リポーターに言い寄られると良心の呵責がスパーク。
目にしたかつての自分と同じ、ホームレスの人たちのために
皆さん手を差し伸べて下さい、なんて言っちゃう。
病院の慰問をしたら、意識不明だった少年が目を覚ましたりと
ババーの聖人パワーは半端ないのです。
一方で本当のヒーローであるバーニーは、
牢獄で嘘付き呼ばわりされ、元妻には話を聞いてもらえず、
誰からの信頼もない状態。
怒りの余りババーのもとへ駆けつけて嘘付き野郎と怒鳴ると、
それに気が付いたババーは精神的に追い詰められて自殺を図ろうとし
それをバーニーが止めておしまい。
バーニーが気の毒でならない話なんですが、
最後にみせてくれた男気のカッコよさがハンパない。
根っこの部分では悪い人ではないから、元妻も泣いてくれるし、
息子だって信じてくれる。
美人レポーターのゲイルが真実に気が付いた瞬間の取り乱しぶり、
マスコミの報道の仕方の罪深さなどなど、
見るべきところの多い映画だなと思いました。
アンディ・ガルシアがかっこよく、ジーナ・デイヴィスは本当に美人。
最後どうなったか、想像してニヤニヤしてしまった。いい一本でした。
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