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2015-01-18(Sun)

「カポーティ」

ああ観てみたかったやつだーということで「カポーティ」。
2005年の映画だと最初に出てきてショック。10年前だ。

見てみたかったはずなのに、内容についてはまったく把握しておらず。
そう、超有名な作家が主人公で、自伝的な内容、
「冷血」という作品を書きあげるまでの話
っていう知識ゼロの状態でみたわけです。

トルーマン・カポーティは若くして天才と評された小説家で、
「ティファニーで朝食を」などの作者。
ぱっと見ただけで、変人の空気を放っているのがわかる。
頭の回転が速くて、常人には理解できない世界の中に身を置いているなと。

ほんの数分でそう感じられて、ぐっと引き込まれて最後まで。
非常に重いドラマ。

「冷血」は彼自身にとっても、小説界にとっても初めての
「ノンフィクションノベル」作品であり、
実際にカンザスで起きた一家惨殺事件についてとりあげたもの。

事件について調べ、最初はただの記事として書くつもりだったのが
小説にしようと心に決めて、犯人の逮捕から、最終的には
死刑の執行にまで付き合うことになる。
そこまで、濃密に事件と共に時間を過ごして、作品を書き上げたという話。

「冷血」がさすものは、犯人のことでもあり、書き上げた
カポーティ自身のことでもあるんだろう、と思った。
小説を書きたいので、犯人のうちの一人であるペリーに入れあげ、
嘘をついてまで事件の話をさせる。
早々に死刑になってしまっては困るから、いい弁護士までつけちゃう。

ペリーとは生まれ育ちに共通点があって感情移入している風でもあって、
小説のために利用してやろうとしたのも本当だし、
自分と枝分かれしたもう一つの人生だと感じたのも本当なんだろう。

彼から友情を押し付けられて窮屈で、
でも失うとなればどうしようもなく哀しくて、と

この後なにも書き上げられずにおわる、というのも納得できる。

うまく感想がかけないな。これは観ないと始まらない気がする。
とにかく観て良かった。

心にずーんと重く残る作品でありました。

見入ってしまったので、アイロンかけながらみてたんですが
コンセントが抜けていたのに気が付きませんでした。

仕方がないのでかけ直した。
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