「バッドガイ 反抗期の中年男」 2013年、アメリカ作品。
あらすじが面白そうだったんだよね。
40歳独身男のガイが、規則の穴を抜けて
こどもたちの為の知的格闘技であるところの
「スペル大会」に強引に参加し、優勝を目指すという話。
スペル大会というものが一体なんなのかというのが
まず日本でなじみがなさすぎるというのが第一のハードルでございました。
みてたらなんとなくわかるんですが、
ちょっと難しい単語のスペルを正確に当てるというもの。
知らない単語でも、語源や意味、用法を聞いて推測してもいいんですが
なんにせよ非常に知識の量を求められる競技なのです。
基本的に子供のための大会(8年生修了までの者に限られている)なのに、
自分は8年生を修了してないからいいんだ!
更には新聞社などの推薦がないと参加できないんだけど
参加規約を読み込んでそのあたりもガッチリクリアしてある。
主人公ガイは結構なヒネくれ者で、
隣に座った頑張り屋の子供たちを罠にかけて積極的にひっかけたり
自分に協力してくれている記者の女性と愛のないセックスをしたりとまあ
やりたい放題であんまり好感度が上がらないw
彼がこの大会に出たのには強い理由があってのことだし、
全国大会に向かう飛行機で出会った10歳のチャイタニアとは
大人なりの友情をはぐくんだり、いいところもあるんだけどね。
親子の繋がり、子供の勝利のためとはいえ、親がどこまではりきるかなど
いろいろと訴えたいことが詰め込んである作品かなあって思いました。
ただ、なんとなく突き抜けたいいところがなくて、惜しい感じ。
締め方とかは良かったんだけどね。
だけどまあ、ライバルの蹴落とし方がちょっとエゲつなさすぎて
どうしてもガイに肩入れし切れないっていう。
笑いの部分のブラックさがやりきれない、ちょっと切ないコメディです。
「リアル刑事ごっこ in L.A.」
こちらは2014年の作品。もちろんアメリカの。
学生時代からの友人同士であるライアンとジャスティン。
一方はアメフトで将来を嘱望されていたのに、けがのせいで挫折し現在はニート。
子供たちに一方的にコーチとして押しかけ、公園でわあわあ騒ぐ日々を送っている。
一方はゲーム会社に就職したものの、意地とセンスの悪い社長のもとでは実力を出せず
ひたすら雑用を任されるばかりの切ない日々。
そろそろ田舎に帰ろうかな、なんて思いがよぎっていたある日、
同窓会のお知らせが届く。仮装パーティだと思って警官のコスプレをしていくと、
実際は仮面パーティでみんな正装している。
過去の自分の活躍をビデオで見たり、今どうしてる?と聞かれて大口をたたいたり
二人はすっかり自己嫌悪に陥ってすごすご帰るんだけど、
その帰り道、街行く人から「本物の警官」扱いをされてライアンはすっかりご機嫌に。
ジャスティンに止められたものの、警官ごっこが超楽しくて
パトカーをオークションで競り落とし、勝手に階級章をつけ、
無線まで勝手に聞いておまわりさんごっこをし始める。
ギャングに絡まれて困っている町の人を助けたのをきっかけに、
悪いやつらに目をつけられた二人。
本物の警官の目をごまかしつつ、最後はとうとう大ボスとの対決まで行くんだけど……
っていうお話。
悪ふざけがすぎるでしょう、っていうのが正直な感想w
ライアンのノリの良さについていけるような、ついていけないような。
ジャスティンは結構良識的なのでなんとか事態を収束させようと頑張るんだけど、
ライアンのゴーゴーぶりに振り回されて最後は一緒にゴーゴーゴーですよ。
割と王道なつくりの物語かな。
ある意味、安心して見られます。面白いけど、なんとなく地味。こちらも惜しい。そんな感じでした。
PR