2015年のアメリカの映画。
1986年、コンプトンという町で生まれたグループ「N.W.A」の
自伝的なのかな、この時代にこういったいきさつでグループが生まれて、
どうして解体していったのかが描かれた映画。
自分はラップに興味はないし、このグループも知らない、
アイス・キューブを映画でちょっと見ただけ程度で
思い入れもなんもない人間なんですけど、
ぐぐーっと胸に深く刺さる一本だよなあって感想を持ちました。
安易な暴力に走らず、音楽で立ち上がろうと決めたイージー・E。
仲間を集めて、ヘタクソなラップも一生懸命やって、
とうとうFBIから目を付けられるほどの存在になっていく。
彼らのリリックがあまりにも危険すぎて、という理由で
警察がライブに乱入してくるというのは、
時代だなあと思います。
彼らがいたから、今があるんだと思うんですよ。
アメリカ人じゃないけどね、自分は。
この時代の背景を知りたくなって調べてみると、
本当にめまいがするほどのあれこれがあった。
いまだに晴らされていない疑惑も残っているように見える。
それでも成功する喜び、あふれ飛び交う金と、
利用し利用さらえる者、不平等から友情に入った亀裂……などなど。
最終的にイージーの迎えた終わりは気の毒なんだけど、
子供がたくさんいたって知ってあらまーって思ったりもしました。
あの流れの中で一番に抜けたアイス・キューブはできるヤツだなと思ったし、
息子が役を演じているんだけど、あまりに似すぎていて
「あれ、若返ったの!?」って思ってしまったほど。
ラップ文化に詳しい人が見たら楽しいのか、それとも気になるのか
わかんないですけど、あんまり予備知識のない自分には十分刺さる出来でした。
間違いなく時代を作った人の話だったので。
見て良かったなと思える一本でした。
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