「ミモザの島に消えた母」
2015年フランスの映画。
母が姿を消したことに心を痛め続けたまま大人になった姉と弟が
あらためて消息を追って真実を見つける話。これはしんどい。
子供の立場なら、知りたくないだろうなあ……って思いました。
「ハイ・ライズ」
2015年イギリスの映画。
昔のSF映画を原題で実写化するとこうなるかも、
という共感できなさがあふれる作品。
最新式のタワーマンションの高層に、選ばれし者が住み、
低層にはそこそこの住人が住み始める。
高層の住人は放蕩の限りを尽くし、低層の住人がとばっちりと受ける。
結果、反乱がおきて王国が崩壊してしまうという話。
小さな国の興亡と考えてみればしっくりくるかも。
警察来なさいよ、って思うもんね。
最後は破壊と乱交の限りが尽くされ、
大体「ソーセージ・パーティ」と同じ感じになる。
もしかしたらほぼ一緒かも。
「ミス・シェパードをお手本に」
2015年イギリスの映画。
ロンドンのカムデン通りに一人の老婆が住み着いている。
彼女は古い車を住処にしており、住人の誰かの家の前に停車して暮らしている。
通りの住人はこの「ミス・シェパード」を疎ましく思いつつも、
邪見にすることなく暮らしている。
そこに劇作家のベネットが引っ越してきて、謎の老婆と仲良くなっていくんだけど、という話。
こういう独自の哲学を貫く人っているよなあ、という話なのかな。
世間体とか、周囲とうまくやろうとか、そういうことの前に、
自分がどうしたいか、なにを一番大事にするのかを貫くという
謎の「ミス・シェパード」にベネットは人間的な魅力を覚えたんだと思います。
最後のシーンはかなり見ごたえがある。
ミス・シェパードはお手本にはできない人なんだけど、
ベネットはたぶん、自分を偽らずに生きる、という気持ちを彼女のおかげで手に入れたのかなって。
画面からにおいが漂ってきそうで、演技が見事。マギー・スミスはすごい。
「ラン・スルー・ザ・ナイト」
2016年のロシア映画。
タイトルはちょっと失敗かな。あんまり夜を駆け抜けない。
恋人の画家が殺され、なぜか自分も追われることになったサーシャ。
なぜ彼は殺されたのか、どうして自分まで追われるのか。
友人にかくまってもらいながら謎を探っていく、という話。
30分くらいでたぶんこういう話なんだろうな、っていう見当がつく。
黒幕についても、1時間でわかると思う。
とても素直な脚本で、みどころはサーシャの美貌がメインかもしれない。
恋人同士の時間の回想は、とにかくモザイクがでかい。
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