2012年のオランダ映画。
オランダやデンマークのあたりが作っている映画は割とクレイジーな印象が強いような、そんな昨今ですが、こちらは割とノーマルなサスペンスだったような。
主人公は敏腕コンサルタントで、
記者会見の台詞とか考えてるような仕事。
妻とは離婚、息子は愛しているものの別居中でなかなか会えない。
そんなある日、事故を起こして川の中に沈んでいる車を発見。
中で死んでいたのが自分の顧客で、警察に通報すると、
なぜか車は自分のものというデータが出てきて、容疑者にされてしまう。
すべての情報が一点に集まっていると(マイナンバー的なやつ)、
悪意のある人間に書き換えられた場合ものすごく困ることになるよね、
という話がど真ん中にまずある。
いちいち違う機関が証書を発行してくれるっていうのは面倒なんだけど、
ひょっとしたらすごく安心なことなのかもしれません。
主人公のデータは次々に書き換えられて、
買ってもいない家のローンが滞納していると告げられたり、
銀行口座からは金を動かされ、散々な目にあってしまう。
誰を信じたらいいのか、どうやって信じてもらえばいいのか。
自分の基本になる情報をでたらめにされた主人公は必死になって戦うのですが、
敵の正体が割と強大だし、開き直られちゃうしでまったくもっていいのかソレって気分に。
面白くなくはないけど、ちょっと気の利かない作りだったかな。
でも、市井の人間がこういう事件に巻き込まれた場合、
こんな風にわーっと葬り去られてしまう可能性は高いのかもしれません……。
でも最後に頑張り屋のリシャールが爆殺されるのは頂けないかな。
細かい部分がざっくりしすぎていて、もうちょっとなんか欲しかったかも。
でもこの乱暴に投げるようなオチの付け方はオランダ的というか、
これがまたいいような気がしている自分がこわい。
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