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2015-06-14(Sun)

映画

ほんの3年くらい前までは映画を全然みなく暮らしを送っていて
正直いうと「2時間程度で描ける量は限られているよね」
くらいに思っていました。
海外ドラマのほうが見応えがあるのは間違いない事実で
そっちの方がいいと考えていたのだと思う。

どうして映画をみようと思ったのか、きっかけはあんまり思い出せない。
もしかしたら趣味のあいそうな誰かにすすめられたからなのかなあ。
あんまり覚えていないけれど、ここ数年は半年に一回まとめ借りをするようになって
あとは生活スタイルの変化かな。
2~3時間ならば時間が出来るようになったから、見るようになった。

そうしたら、映画の良さがわかったような気がして
色々と見るようになった。そんな気がするんだけど。

今までブログもあれこれ作っては飽きて、を繰り返していて
でもやっぱり記録として残しておけば
あとからそれなりにいいと思えるかもしれなくて
それでここに引っ越してきたんだけど
それがちょうど去年の今頃で、
今みたら映画のカテゴリだけ100を超えてたっていうw

映画をみたら必ず感想をかくかというとそうでもなくて、
いうことがないものに関してはスルーしているので
大体1年で120本くらいみたのだろうと思われる。

三日に1本はみていることになるのだなあ。

最近では、日曜の夜に大抵アイロンがけをしているので
その時に必ずなにかしら観ている。
夢中になるとアイロンがけはおろそかになり、
時にはコンセントが抜けていることに気が付かなかったり。

ものっすごく素晴らしい作品にあたることはあんまりないけれど
楽しかったり、心に沁みたり。

感動するか、すごくアホか、激しくバイオレンスか。
この三択の繰り返しがなかなか楽しい。

映画はいいものだった。
この1年で、思い知った。
ディカプリオとジャック・ニコルソンが大好きになった。

オランダとかデンマークあたりの映画はなんとなくデンジャー。

今の私の映画観は、こんな程度w
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2015-06-11(Thu)

「オールユーニードイズキル」「エデンの東」あと「ゴーストライダー」

前にみたけど忘れちゃっていたのは「ハード・ラッシュ」だった。
マーク・ウォルバーグ主演で、麻薬の運び屋を失敗した義理の弟を助けるために
もと伝説の運び屋が云々……っていう。割愛。


「オール・ユー・ニード・イズ・キル」

どっちかというと、オール・ユー・ニード・イズ・ダイ、って感じの
宇宙からの侵略を受け、ひょんなことから運命の一日をループする羽目になった
キャリア軍人の長い一日の話。
原作は未読。でも、エッジオブトゥモローよりはこっちのタイトルがいい。
ビートルズファンがうるさいのかなあ。

トム・クルーズもそろそろお年じゃないですか……?
って思いながら観たんだけど、面白かった!
ループする理由もなるほど納得でオッケー、
少しずつ簡略化されていく過程、トライ&エラーの繰り返しなどなど
常人ならば気の狂うであろうループ生活を繰り返す主人公と、
容赦なくリセットさせるヒロイン。すげえクールでした。
完全に覚えゲーになっている長い長い一日、分岐ありをこなせたのは
主人公のスペックの高さゆえよな……と思います。
とにかく、見て楽しむタイプの映画だった。

水にぬれたトムが関根勤に見える瞬間があるんだよ、と言われたので
どれどれと思っていたら、本当にラビット化しててホント笑いました。加齢のせいだね。



そして「ゴーストライダー」。
マーベルのアメコミ原作の実写化。
燃えるガイコツが地獄仕様のハーレーでぶっ飛ばし、
悪魔を倒しちゃう痛快な内容なんだけど、主演がニコラス・ケイジ。
好きなあまり実写化しちゃったのかな……?
とにかく思ったのが、もうちょっと若くて美しい青年を主役にしたらどうかってこと。
嫌いじゃないけど、ちょっと、なんか、見てて苦笑するしかないというか。
笑いはしたけど、痛快は無理かなあ~。
走ると炎が道路に残ったり、破壊されていくさまは良かったけどね。



もうひとつ、「エデンの東」。
急に古い名作を見てみるの巻。

監督のエリア・カザンはいつだったか、アカデミー賞で揉めてた気がするなあって
程度にしか知らなくて申し訳ない。ジェームス・ディーンの作品も初めて。

死んだと聞かされていた母親が実は生きていたと知って、
会いに行く息子。双子のうちの片方だけが、母にあいに行く。
あっさりと追い返されて失意に沈むんだけど、それだけではなくて、
主人公のキャスは父の愛も求めている。
父親は完璧な聖人と言いたくなるほどの人格者で、
双子の兄弟であるアロンもそう。
完璧な父は、完璧な息子を愛し、そうではないキャスを疎んでいる。

父の事業が失敗し、その穴埋めをしようとキャスは頑張る。

細かいあらすじは紹介サイトにでも任せるとして、
この、親の愛情を求める行動っていうのは、
ある程度自分で考え、行動できるようになっているはずの
十代後半の若者であろうと関係ないのだなあと改めて思わされた。
小さなこどもであれば、両親を求めて当たり前なんだけど、
もうちょっと成長したらもう自立しなきゃね……と周囲の反応は変わってしまう。
けれど、幼い頃から注ぎ込まれていない人間は、
決定的にどうしても基盤が欠けるというか、
そういう風になりやすいものだと、私は自分の近しい人から学んだ。

欠けたまま生きていくのはとても苦しくて、
すごく辛いものなんだと。

キャスは、母親に追い返され、尽くそうとした父からも拒絶される。
(母には後にある程度理解してもらえるけれども)
その拒絶されたシーンは、本当に悲しくて、涙がこぼれた。
キャスを演じるジェームス・ディーンのあの表情と、それから台詞。

絶望したキャスは、ずっと妬んでいたアロンにささやかな復讐をする。
本当ならば、あの程度でおかしくなるなんてありえないんだけど。
でも、完璧を志していた若者の心は壊れてしまう。
父親もそう。完璧な息子を失って、父親も倒れる。

最後は、アロンの婚約者の優しさにすくわれるんだけど
それにしても悲しい物語だった。
エデンの園を追い出されて、人類で初めて人殺しをしたカインが行き着いた先。
完全ではなくなった世界は厳しくて、冷たくて、でも優しさもちゃんとあって
人の世界はこういうものなのだ、っていう
あらゆる愛の形を詰め込んだすさまじい作品でした。

思い出すとまだ涙が出てくる。

2015-05-28(Thu)

「愛しのローズマリー」

なんかもう一本みた気がするのに、忘れてしまったっていう。
ぼけっと見てるとダメっすね。

とりあえずハッキリ覚えている方を。「愛しのローズマリー」。

父親の遺言があまりにもショッキングだったせいで、
ロクでもない男に育ってしまった主人公、ハル。
ジャック・ブラックがあんまり好きではない(見た目が
のであんまり期待しなかったんだけど、愉快な作品でした。っていうか見たことあった!

女は巨乳でいいケツしてる若いのに限る、を信条に生きてきたハルが、
アクシデントで有名なカウンセラーと一緒にエレベーターに閉じ込められ、
「なぜかわからないがモテない」と相談する。

その後から、彼の目はあまり見た目のよろしくない女性がすべて美女に見えるようになっていて。
というお話。

運命のヒロイン、ローズマリーはものすごい巨体の持ち主なのですが、
心の美しさが見えるようになったハルにとっては、最強にゴージャスな美女。
ローズマリーは自信がなく、とても控え目な女性で
自分をほめちぎってくるハルを最初は胡散臭いと思っていたのだが……

っていうね。よく考えたら初対面の女性の心の美しさなんて、
見抜けないもんだと思うけどもw 重さはリアルにのしかかってくると思うし。
そこはそれ、ファンタジーっすな。

人の美醜とはなんぞや、と問いかけてくる話だったと思う。
だって、ハルからみたら完全な美女、美男な面々は、
催眠がとけたらもう……ね。なんというか、アレなの。
やけど専門病棟のこどもたちについては、心がきゅうっと痛みます。

見た目をまったく気にせず接してくれる人のありがたさ。
とはいえ、見た目なんて問題じゃない!本質は内面だ!
と声高に叫んで「自分はいけてる」なんて言えるもんでしょうか。

軽快だけど結構シビアな映画でございました。
だからこそ、最後の最後でハルが「やっぱりローズマリーが良い」と言ってくれてほっとしたかな。

2015-05-22(Fri)

「ナイロビの蜂」

「ナイロビの蜂」を観ました。

アフリカを舞台にした製薬会社の悪事というか、
アフリカの人達を利用した盛大な治験(人体実験)について
不正を暴こうとする女性と現地の医師。
二人が命を失い、女性の夫で英国の外交官が事件を追う……という話。

アフリカで起きている不幸な出来事と、ある夫婦の愛の軌跡を描いた映画、でした。
途中で泣いてしまった……。
アフリカのとても不幸な地域で起きる悲劇にも、
夫が妻を理解して、その愛を知るという流れにも、どっちも!

製薬会社のあれこれを題材にした映画というのはいっぱいあって、
実験なくして薬は出来ないとは思うんですが、
そこに人としての良識があるかどうか。
利益の追及が犠牲を上回っていないかは、厳しく問われなければならないところです。
貧しい地域、医療がきちんと整っていないところのひとびとは、
つけこまれるよね……っていう話がまずズーンと。
それどころか、ただただ略奪、意味もなく殺される人々すらいるんだとか、
拷問の仕方があまりにも残酷だったりとか、
最初にうつしだされるアフリカの今にも倒れそうな家がびっしり並んでいる光景とか
観始めたら全部が美しかったり、悲しかったりしてまたズーンと。

主人公である二人、ジャスティンとテッサの、互いへの思い。
遠慮と無関心の悲しいすれちがい、憶測と、勘違いと、色々。
危険だとわかっていながらもやめられなかった情熱的なテッサと、
穏やかで争いを好まないのに、妻の後を追っていったジャスティンがね!もうね!

おもうのが、あの時、赤ちゃんが死ななかったらってことなんです。
二人の愛の結晶が生まれて、無事に育っていたら、こんな悲劇が起きなかったのかなって。
それは誰のせいでもなくて、この世にあるある意味でありふれた悲しい出来事でしかないんだけど、
それでも、二人を繋ぐ強いきずなが失われてしまったことに、
これも神の計画なんですよみたいなへんてこな台詞が思い浮かんでしまって、
そんな陳腐なことを言わないでほしいという思いと、
ああそうなのかなあっていう、妙な説得力とね。

フィクションなんですけど。
色々考えてしまいました。
神様っていうのは本当に存在して、あらゆる現象に意味を持たせるのかなあと。
フィクションなんですけどね。
だとしたら、作家は、神なのかもしれません。
こんな風に、ズーンと心の奥に石を置かれてしまったわけですから。

みたいな気分になりました。良い映画だった。でもちょっと、悲しすぎる気もするけど。

2015-05-18(Mon)

「渇き。」

渇き。」を観てみる。

「告白」が面白かったのと、原作にも興味があったので。
読んでないんですけども!
人間の中にある「どうしようもない悪」っていうのはすごく興味があるんです。
生まれ育ち、思想など、諸々の要素とは関係なしに、
どうしようもなく悪くなってしまう人間はこの世に存在しているとおもうので。


どうしようもなく胸糞の悪い「世界に実在する地獄」はしっかり描かれていて
正直、これが映画で良かった。
自分があんな世界に、ほんの数ミリでも足を踏み入れるような人間じゃなくて良かったって
思う程なんですけどもね。

どいつもこいつもクズばっかりで本当に嫌になっちゃう映画でした。
主人公はクズ。主人公の探している娘もクズ。元妻もクズ。
元部下もクズ。クズばっか!びっくりするほどクズばっかで、
それだけでもクラクラしちゃうのに、映像が攻めすぎていて、
音楽にも狙いすましたあざとさがあって、物語の見せ方も、
現在と過去、現実と妄想が入り乱れる作りなもんだから、

全部ちゃんと、意図したように出来上がっているんだけれども、
これは盛り過ぎ。見る人の体調を考えていないw
盛り過ぎなので胃もたれです。

最後のほうでね。
主人公が、色々あってある女性を襲うんです。
そういう展開はあってもいいし、主人公も狂っているので仕方ないんだけど
でもやっぱ!ドンびいた!もっと短くていいと思った!やり過ぎ!

最後の最後までやり過ぎでもう、疲れ果ててしまった……。

これとかなり近い印象だと思ったのは、ちょっと前に見た「オンリー・ゴッド」
なんだけど、あれも極彩色の映像を挟みながらもどこか清らかで。
あんなに激しい内容、映像なのに、すごく静かな映画だったという印象なんだよなあ。
あれは、良かった。長さもよかったし、消化できた。
あのくらいに抑えても、内容は充分伝わるんじゃないかなあ。

劇薬を、そのまま激しく表現しちゃったなあっていう感じ。
「地獄でなぜ悪い」同様、スタイリッシュバイオレンス表現が胸やけ状態で
なにがあっても絶対二度は観ないと思う。もし触れるのなら、原作小説がいいかな。
視覚・聴覚まで使いたくない。