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2016-02-08(Mon)

「ブライド・ウェポン」

「ブライド・ウェポン」

前に予告動画を見て気になっていたので。
WOWOWさん放送してくれてありがとう。

父一人娘一人の家庭で育った少女エバ。
父の教えはいたってシンプルで、泣いたら負け。戦って勝ち取れ。それだけ。
悪いやつを皆殺しにしたらぐっすり安眠できるよね……。
そんな子守唄をきいて育って少女は、父が殺された日も泣きませんでした。
悪いやつが襲ってきたけど、もちろん返り討ち。
そんな少女が大きくなって、素敵なダーリンと出会って、結婚して、ハネムーンへ行って。

旅先のドミニカで、旦那さんはうっかり高所から落下。
救急車に乗せられて運ばれていったけど、どの救急病院にもいないの!
警察は腐っているみたいでちっとも協力してくれない。
だったら、自分でなんとかするのみ!
愛する旦那様を助けるため、エバの孤軍奮闘が始まる……

って話なんですが。
これがね、エバが本当に強いんです。強者なんですよ。
色仕掛けなんかしません。だって強いから。
敵が迫ってきたらとりあえず殴りかかります。だって強いから。
旦那様を隠されたら、探しに行きます。だって強いから!

警察に何度袖にされても、裏切られても、エバはあきらめない。
自分が愛し、自分を愛してくれた大切な人を見捨てるなんて、女が廃るから!

みたいな感じで、とにかくエバは猛犬よろしく突っ込んでは陥れられ、
切り抜けてはまた突っ込んで戦いになり、
やられそうになっては腕力で解決していく。

強い女子が見たいならぜひ!

としか言いようのない、シンプルな強女子の映画です。

エバを演じている女優さん、ジーナ・カラーノですが、細身の女性が鍛えました、
とかそういうとってつけた感じは皆無で、すんごいマッスル。
めちゃめちゃ美女かといわれるとそうではなく、完全にメスライオンって感じ。
私の好きな雌豹かと思いきや、もっと体格のいい、戦闘用のボディの持ち主でして。
だから、殴ったら男がカクーンと倒れてもまったく違和感がない。

言葉も半分ほど通じない異国の地で、周りは全部敵。
そんな状況でもまったくめげずに何度でも立ち上がり牙をむくエバは
とにもかくにも美しかったです。はい。

映画そのものは、もうちょっとスピーディでもよかったかなとも思いますが、
それはそれで、エバの戸惑いや少しの落胆を表しているような気も致します。
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2016-02-06(Sat)

3年連続

インフルエンザにかかってしまいました……。

4年前までは一度もかかったことなかったんだけどな。
関節に痛みが出るので、やばい気配にはすぐ気が付くようになりました(嬉しくない

先にかかった家族の寝言がすごくて、しかも意味不明で、私も症状が治まったなーと思ったあとのメンタルが妙な感じで、やっぱ頭に影響及ぼしてるよな……って思いました。


ただ、短編企画を月末に設定しているので今のうちにやってよかったなとw
なろうに投稿している話は、なんとか今月中に終わらせたかったけど、いったん休止で。
来月には終わりかな。


ボヤボヤしながら「ソリティ馬」やってみましたが、面白くてビックリしました。
やめどきがわからなくなるからそこそこにしておかないとダメでした。
すごい今更なんだけど。やってみてよかったです。

2016-01-28(Thu)

「キングスマン」

キングスマン

チャッピーと並んでずっと見たかった、マシュー・ボーン監督作品。
これも劇場に足を運べばよかったなあとかなり後悔。大画面だったらもっと楽しかったでしょう。

キングスマンはスパイが主人公の超スタイリッシュアクション映画なのですが、このスパイの立ち位置が絶妙。どこの国にも属さない、ただただ正義のためにうごくだけの集団なのです。
人数はぐっと限られ、リーダーであるアーサーとともにテーブルにつけるのは選ばれし円卓の騎士たちだけ。

主人公はまず、ガラハッドの名を持つハリー・ハート。コリン・ファースが演じております。
普段は高級なスーツの仕立て屋。背広という単語のもとになった、セヴィル・ロウにあるお店の主人として働いている。
かつてともに任務についていた「ランスロット」を死なせてしまったことを悔いており、彼の息子を新しい仲間にできるのではないかとスカウトしに来ます。
そのニューフェイスを演じているのが、タロン・エガートン。上手だった!アクションも演技も、なのにド新人なんだって!衝撃的ー!!

キングスマンの敵は、地球のために人類を皆殺しにしちゃおっと♪と考えている、大富豪のヴァレンタイン。彼のたくらみに気がついたキングスマンだけど、いろいろあってド新人と最終候補から外れたエグジー、後方支援のマーリンだけなの!いやー大変だー!!

まとめるとこんな感じなんですけども、とにかく要所要所にキレのいいアクションが挟まるので、見て楽しんだらよいと思います。
映像のセンスがいいよね。スピードの緩急のつけ方、角度、一番かっこいい見せ方を心得ていらっしゃる。監督は素晴らしい。妥協していないのがよーーーーくわかって、見ていて気持ちがいいしとにかく納得がいきます。

キングスマンたちはみんな紳士で、スーツでビシっと決めているんです。
人生を諦め、投げやりだった主人公エグジー。だけどハリーに才能を見出され、正義を胸に置く男になろうと頑張ります。
登場人物たちはとにかく年齢が高くて、めちゃめちゃかっこいいナイスミドルばっかなんですけど。
若者の育成もしっかり描かれていて、こんなに見ていて幸せな映画があっていいのかと……。

ダンディとスタイリッシュとキレとコク。そして成長。
死人がこれでもかってほど出てきますが、それすらも「エンターテイメント」として見せてくれます。大丈夫、死人は出るけど血は出ない。
ヴァレンタインに配慮してるのかなってくらい。

小ネタも粋なものばっかりで、特に子犬につけた「JB」で笑ってしまった。
ひょっとしたら続編もありかもしれない、とにかく全編気の利いた素晴らしい作品。
ハリウッドはこうじゃなくっちゃね!みたいな気分で大満足でした。

2016-01-26(Tue)

「チャッピー」

チャッピー

ずっと見たかったやつ。近場の映画館では上映がなくてクソーってなりましたが、WOWOWさんのおかげでようやく視聴。ありがとうWOWOW!結構趣味が合うよね!

公開は去年、2015年でアメリカ制作。舞台は南アフリカ、ちょっと近未来。
あまりにも犯罪が多いヨハネスブルグで、ロボットの警官を利用し始めたのがことの始まり。
制作者のディオンがさらなる研究に励む中、もっと攻撃力の高いロボットを売り込もうとした同僚のヴィンセントは自分の案を却下され絶賛ディオンに嫉妬中。

でも、ディオンが新しく開発した高度なAIも上司に却下され、彼はうっかり廃棄される予定だったロボット22号を回収、AIを乗せようとたくらむ。
そこに悪党の集団が現れ、拉致されてロボットを奪われてしまったのだが……

みたいなお話。
奪われたロボットには自立型のAIが乗せられ、人格が宿る。
最初はなんにもわからない赤ちゃんと同じような状態で、悪党なんだけど、女は自分をママと呼ばせてかわいがったり、男どももワルの流儀を仕込もうとする。
つけられた名前がチャッピーで、可愛いんだよね。無機質なロボットなんだけど、顔のLEDで表情を作ったり、一生懸命言葉を覚えたり、約束を守ろうとしたり。

見ててやっぱり思ったのは、「火の鳥 復活編」だなっていうやつ。
復活編は主人公レオナが事故で命を落とすも、半分ほどサイボーグになって生き返る話。
脳を半分ほど機械化されたせいなのか、人間は泥の塊に、ロボットが人間に見えるようになっており、彼は大量生産されているロボット「チヒロ」に恋をしてしまう。

チャッピーのフォルムが、このチヒロにとても近い。
うさぎのような耳がついていて、感情とともに動かすさまはかわいい。
機能はとても高いのに、情緒の成長はそれなりで、チンピラをダディと呼んだり、悪事の境界線が非常にまっすぐ、すぱっと切り分けられているのも愛しいポイントかな。

最終的に、チャッピーは悪党の仲間をしていたせいで処分命令が出される。
嫉妬に狂ったヴィンセントのせいで町が混乱に陥る中、チャッピーの「家族」は次々に傷ついていって、そして……


かなりいい感じのSFなんだけど、最後の締め方はかなりファンタジックというか。
この話らしい、夢のある終わらせ方で、細かいことは言わないほうがいいかなって思いました。
こういう話は日本の創作物で腐るほどあるのに、なんでだろう、邦画でここまでちゃんとした作品って作られない理由はなんなんだろうな……。

CGの進化で実写の説得力は格段にあがってきたと思います。
こういう質の高いSFを見られるのは嬉しいなと感じる一方で、国産の名作もみたいかなって。


SFとしてよいと書きましたが、人間らしさとか、善悪っていったいなんなんだろうなと
そんなことも考えられるよい作品でした。
チャッピーのかわいらしさもすごいので、ロボ好きは見るべし。



あと、「アウトポスト37」も見ました。
こちらは異星人に襲われ、一応撃退したもののまだ地球上に残っているやつらが襲撃してくるので、それと戦っている兵士がいるんだよという話。
ドキュメンタリー風で、なかなか面白いんだけど、ちょっと小さくまとまりすぎたかな?
最後までついてきた取材班偉すぎんだろ、みたいな気分でおしまい。
悪くはないけど、そこまでではないかな。

今回はとにかくチャッピー。見てよかった。

2016-01-22(Fri)

「西遊記 はじまりのはじまり」

西遊記 はじまりのはじまり

ずっと見たかった、チャウ・シンチー監督(少林サッカーなどを撮っている)の西遊記。
やー、素晴らしかった。
少林サッカー、カンフーハッスル、どっちも良かったんですが
それよりも完成度ガーンと上げてきたな!って印象です。

主人公は、三蔵法師になる前の玄奘。
ひよっこ妖怪ハンターで、妖怪を倒すよりも、善の心を呼び覚まして本来の姿に戻したい。
そんな優しい心があるけど、弱い、みたいな感じ。

妖怪のおどろおどろしさと軽快な中華ジョーク、ソリッドなアクションが混じって、ストーリーがテンポよく進んでいくさまが心地よい。
時々どえらい残酷表現突っ込んで来たり、モタっとした笑いを挟んできたり。

水の中に潜む妖怪を倒そうとして失敗、テカテカの豚妖怪を倒そうとするも失敗、
ではもう、強い力を持った「孫悟空」を利用するしかない……となって
女妖怪ハンターに迫られて迷惑しながらも、頑張る玄奘。
玄奘が可愛いんですよ。いいやつそうで、弱くて、でも頑張り屋で。
女妖怪ハンターも妙にかわいらしくて、
なんだかんだで狡猾な孫悟空にしてやられて、
そしてとうとう最後に悟りタイムが……みたいな。

クライマックス部分を見たら、
あーどうして実写版ドラゴンボールをこの人に撮らせなかったのか……!
って思うんじゃないでしょうか。
で、エンディングではもう、感激ですよ。
日本人としてお礼を言いたい。そんな感じの締め方。

とにかく、見せ方のセンスがいい。
CGがめちゃめちゃCGに見えるところとかあるんですけど、
そのおかげで逆に軽やかにみられるというか。
バランスが良いのだと思います。
リアルと虚構のバランスの良い見せ方がわかっていらっしゃるからこそ、
こんなにもエンターテイメントとして質が高くなっているんだろうなーって。

邦画はなぜこのレベルにたどり着かないんでしょうねえ。
最終的にはそんな疑問に行きついてしまうほど、
良い出来でした。妖怪好きは見るべき。間違いない面白さだけど
残酷表現に弱い人はちょっとお控えくださいねって感じ。


あと、「カムバック!

ニック・フロスト主演だから、イギリス映画かな。
サイモン・ペッグの映画を見ていたら必ず会っているんじゃないでしょうか。

かつて子供だった頃、妹と一緒にサルサを踊って賞を総なめにしていた少年ブルース。
ところが大切な試合の日に悪い奴らに絡まれ、バカにされて踊りをやめてしまう。

それから25年も時が流れて、普通のメタボリック会社員になっていたブルース。
ある日上司として素敵な女性が赴任してくるんだけど、
その彼女がまさかのサルサ好き。
これはもう立ち上がるしかないと、再びブルースはサルサを踊り始める。

という話。きれいにまとまっていて、おもしろかったです。
ダンス系、再び立ち上がる系の話好きな人にはおすすめしたい。

あの軽快なステップ、素晴らしいですな。
いいよね、ダンスも。踊れるようになりたいなって思います。こういうの見ると。