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2017-10-12(Thu)

「キアヌ」

キアヌ

2016年のアメリカ映画。
タイトルが気になっちゃって、ついつい見たんですけど
まー面白可愛かった。
この作品での「キアヌ」とは、子猫の名前。
この子猫が神がかった可愛さなんです。そういう映画でした。


ある日とつぜん家の前にあらわれた超ラブリーな子猫。
キアヌと名前をつけて可愛がっていたら、
ギャングに誘拐されてしまうという恐ろしい事態に。
イケてないいとこ同士、レルとクラレンスは
子猫可愛さにギャングたちの中に潜入することになってしまってさあ大変。

大真面目な二人が、必死に頑張る姿はわりとよくあるコメディなんですけど
そこにキアヌの超絶ラブリーぶりが加わるというね。
猫好きにはたまらん映像ですけども、
そこまでずっと出演してくれるわけでもないので
あんまり期待しすぎてもいけないのかな?

にしても、キアヌの映画風コスプレ写真の出来の良さは素晴らしい。
マッドマックスの写真は私も正直欲しい。

あと、キアヌっていったらリーヴスでしょ!って人も
安心してください。出ます。


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2017-10-11(Wed)

「ミュージアム」

ミュージアム

2016年の邦画。
小栗旬が主演。カエルのマスクを被った連続猟奇殺人犯と刑事の攻防。

犯人であるカエル男の正体については、
映画が公開された時にぶわーっとネット上に溢れてきたので
えーあの人なのー意外ー!みたいな気持ちはナシ。
原作は未読です。


ある雨の日に、犬に食い殺されるという残酷な殺人事件が発生し、
警察の捜査が始まります。
現場には「ドッグフードの刑」と書かれたメモ。
そしてまた別の雨の日に、体の一部を切り取られたニートの死体が発見され、
そこには「母の痛みを知りましょうの刑」のメモが。
同一犯による犯行だろうと捜査を始めると、
まったく接点のなさそうな被害者二人にある共通点が見つかる。
4歳の女の子が殺され、巨大な樹脂の直方体に閉じ込められ、
自宅の玄関前に置かれるという猟奇的な事件、
その犯人の裁判で、裁判員を務めていたというもの。
すぐに裁判の関係者が保護されることになるが、
犯人のフットワークは超軽い。
裁判官も裁判員も次々と死体で発見されていく。
沢村刑事の妻も事件の裁判員。
夫婦の仲が冷え切っていて行方のわからなかった妻も、
あっという間に連れ去られてしまい……。


カエル男の正体は?
沢村は連れ去られた妻と子を救えるのか……!?

みたいな話です。
全体的によくできてました。
正直、カエル男の犯行はかなりグロい内容のものばっかです。
が、なぜなのかな。映像はよくできていたのに、怖くはないという。

主人公沢村は組織から一人飛び出し、仲間から追われながらも犯人を追い、
絶望の底に叩き込まれちゃうんです。かわいそう、なんだけど。

なんでしょうね。
自分でもよくわからないんですけど、
怖くはなかったです。あと、あんまりウワアとはなりませんでした。
よく配慮された映像だったってことなのかな。



このスッキリとしていない感想が出てきたのは、たぶんですけど
主人公はかなりイヤな目にあうけど、最終的にはだいぶ良かった、というのと
カエル男が強すぎて現実感がなかったからかな?
犯行があまりにも素早すぎて、創作感が強かったのかもしれません。

後半はカエル男と沢村、2人の戦いが結構長く描かれてまして、
カエル男の生活の中に筋トレでもあればもうちょっと面白かったかも。

あとは、映画ならではのドラマティックすぎた、西野刑事のシーン。
本当の刑事さんでも、やっぱり仲間を優先するのかな。
犯人を追うという選択肢も、あったと思うんすけどね? みたいな。

でもよくできてました。とても。
個人的にはグロさはゼロといっていいほど感じませんでしたが、
もちろん画面がヤバいと思う人もいっぱいいると思います。
R指定がないのはわからないでもないけど、
異を唱える人もいるかもしれないですねえ。

2017-10-10(Tue)

「ストリート・オーケストラ」

ストリート・オーケストラ

2015年ブラジルの映画。
実話がもとになっている作品。

かつては神童と称えられた一人のバイオリニストが、
楽団のオーディションに落ち、失意の中、しかたなく就いたNGOの仕事。
スラム街にある学校で、子供たちに教えることになったんだけど、
彼らの日常は、せわしなく、暴力と貧困に圧迫されていて……。

みたいな感じ。
「天使にラブソングを……」の2作目みたいな?
って思っていたんですけどね、途中までは。
だけどやっぱり、同じように貧しい場所で暮らすガラの悪い子供ったって、
アメリカとブラジルじゃあ違うんですよ!って話でした。


大人たちにこき使われ、実入りのいい仕事をしたいなら犯罪に手を染めるしかない、
バイクは盗難車、女の子は、望んだものかそうではないかわからないけど妊娠中。
ちょっとしたことで諍いを起こし、希望も安心も、静寂もない暮らしの中にいる子供たちに
本当の音楽を教えるのは大変なことなんです。
だってお金にならないからね。
大人が「豊かな心をはぐくむために音楽をやらせよう」なんて考える世界じゃないんですよ。

才能豊かなサムエルの演奏と熱意に心を動かされ、
主人公ラエルチは一生懸命指導をします。
それでやっと少しずつこどもたちも、音楽を楽しむようになるのに……。

もうねえ。
悲しいったらないんです。

誰もが健康で、清潔な家があって、ご飯が食べられて、毎日学校へ行って、友達がいて。
そりゃ日本のこどもたちにも、悩み深いことはいろいろあるとは思いますが、
それって、安全・安心、守られている立場が当たり前だから、なんですよね。


その後に彼らにあるのは、ただ音楽だけ。
それだけでいいと、彼らは思ったんだと思います。
暴力や恫喝、貧困、争い、不信は彼らにとって当たり前でね。
それに文句を言うのではなく、音楽を愛する者として毅然として立つという。

あまり多くを語る作品ではないんですけども、
最後じゃあじゃあ涙が出ちゃったのは、
彼らの覚悟のようなものを感じ取ったからだと思います。

当たり前の平穏に感謝しようと思える映画でした。見て良かった。




2017-10-07(Sat)

「ニュースの真相」

ニュースの真相

オーストラリア・アメリカの合同制作。
2015年の作品。

2004年当時、現職であったブッシュ大統領が
ベトナム戦争のころの軍歴に詐称があったのでは?
というニュースを流すも、
その証拠とされる文書が実は偽造されたもので、
真実を追求して発表すべし!と息巻いていたジャーナリストたちが
テレビ局を追われる話、です。簡単にいうと。

主演はケイト・ブランシェットでして、
実在する元CBSの報道部門プロデューサー
メアリー・メイプスという女性役を演じております。
うまいよね、やっぱ。見ちゃう。


このブッシュ元大統領の軍歴詐称について、
メアリー女史はこれよりも過去に追及していたこともあったんですが
いろいろあって断念。
ところが新しい証拠をつかめそう!ってことで
再び調査を開始するんです。
信頼のおける仲間と、番組のアンカーマン、ダン・ラザーと一緒に
インタビューをし、裏を取って、とうとう放送にこぎつける。

ところが、証拠として出された文書が「偽造ではないか」と
ひとりのブロガーに指摘されるやいなや、
他のテレビ局から猛攻撃が始まる。
その信ぴょう性について確認をしていくうちに、
重要な証人の言葉が実は虚偽であることもわかり、
大統領選にも結局は大きな影響を及ぼしてしまい……ともうさんざん。

最終的には、メアリー・メイプス自身に矛先が向いて、
彼女の人間性やらなにやら、盛大な「叩き」が始まって。

実際がどうだったか、というのはこの映画のテーマではないんです。
ブッシュ元大統領の軍歴については、
どうにもこうにも濃いグレーだったのかな、という感じ。

問題は、報道する側の、ネタを扱う際に必要な覚悟と、
誰かが失敗したときの「世界からの叩かれ方」について。

調査委員会と対峙したメアリー・メイプスの最後の言葉は
今の日本の世の中にも言えることでした。
誰かが失敗をしたときに、完膚なきまでに叩きのめそうとするのは
話が違うんじゃないの?っていう。


確たる証拠、がないとダメなのはわかるんですけども、
じゃあそれがない状態で、本当に悪事が目の前にあると知った時、
声をあげないでいるのかどうか……?
ジャーナリストに求められるものは大きくて、重いものです。
誤報、虚偽だった場合、名誉を傷つけられる人もいるわけですし。


そういうテーマについて、丁寧に描かれた映画だと思いました。面白かった。


2017-10-01(Sun)

最近みた映画メモ

ちょいちょい映画を見ているものの、
雑事に追われて、力を入れた感想が書けないので
簡単にまとめてメモを残しておきます。
だいぶ前に見たものもついでにメモメモ。


「ドント・ブリーズ」

タイトル通り、息もできないホラー映画。
ホラーって言うか、サイコの領域ですよね、って感じ。
怖いは怖い、めちゃ怖いんですけども、
心の壊れた人間が怖い、って内容でした。
特に女性は閲覧注意。生理的に無理なシーンあり。


「神のゆらぎ」

エホバの証人の女性が主人公。
主人公は看護師なんですけれども、
職場に飛行機事故でひとり生き残った男性が担ぎ込まれてきます。
その飛行機事故にあってしまった面々と、
余命いくばくもないのに宗教上の理由で手術を受けない恋人、
彼らの辿った人生と対峙していくうちに
信仰心が揺れる……という話。
信仰って、人生の支えにする大きな柱になるものだとは思うのですが
信仰のために人生を棒にふるのは違うんじゃないかなって、
神様にすがらずに生きていると思っちゃうものですけど。
でも、信仰がないと心が保てない人もいるんだろうな。
宗教と人間の関係について、考えたいときにはオススメ。


「シャドウ・チェイサー」

ロシアのホラー映画。
夫に殺され、バラバラにされて遺棄された奥様の死体が
積み込まれていた車がなぜか中古市場に流出。
それを買った夫婦を襲う、殺された妻の怨念がー!!
って映画だったと思うのですが、
最終的にはあれって全部奥さんの妄想だったのでは……という気持ちに。
すっきり解決させてくれる解説はないんですけども、
(こどもが連れ去られたりしているし)
もしそうだったらすげえ怖いな、って印象。

「ミラーズ 呪怨鏡」

こちらもロシアのホラー映画。
鏡にいろいろすると、中からおっかなり怨霊が出てきちゃう、
みたいな遊びをしたばっかりに子供たちが襲われ、
父ちゃんが(離婚して別居している)助けようと奮闘する話。
ロシアのホラー、雰囲気がとても邦画っぽくて
なんともいえない既視感があります。


「ひつじ村の兄弟」

フランスの映画。
タイトルだけ聞くとほのぼのした話かな、と思うでしょう。
辺境の村でひつじを飼っている老いた兄弟がいるんですけど、
この二人は完全に決裂している仲でもう何十年もきていて、
だけどそこに、羊を全処分しなきゃならない感染症が発生するんです。
これからどうするんだよ、俺たち……と沈む村の人々。
ところが主人公は従順なふりをして羊を隠しているのです!
それがバレて、羊と逃亡。
助けてくれるのはずっと仲違いしていた兄で……。

衝撃のエンディング作品でした。
仲違いはしていても、お互いを誰よりも理解しあえるのはやっぱり、みたいな。
とても物悲しい話なので、見るなら秋がおすすめ。


「バーチャル・レボリューション」

アメリカ・フランス合作。
2047年、みんなバーチャル世界が心地いいからって
人類の7割がゲーム世界にいきっぱなしの世の中が舞台。
仮想世界がテロリストに狙われ死者が出ているってことで
バーチャル探偵が操作するぜ!という話。
あと30年でこんな世界になるかよっていうのが最初に思ったことで
うまく世界観に乗り切れず。
あと、背景とかはいいんだけど、それ以外がどうにもしょっぱい感じ。
もっと予算がいっぱいついたら楽しい映画になりそうかもしれない。



「SCOOP!」

福山雅治主演の邦画。
ゴシップ誌のカメラマンと、見習の女の子がスクープ連発していくも……
という話。リリー・フランキーのヤバさはやっぱりピカ一なんだけど
最後の展開は正直、これ以上の衝撃ってないからという理由だけでああなった感。
うわー、よりは、えー?の方が強かった。
全体的に悪くはないんだけど、ちょっときれいにまとめすぎたように思える。


「ダイ・ファイテイング」

とある武術集団が名を挙げたせいで、一人の妻がさらわれまして、
犯人からの要求で、シナリオ通りに動いてあれこれ悪事を働くように指示され……
って体をした、監督の自作自演……というなんともいえない話。
アクションはキレてていいんだけど、どうにもこじんまりとしていてもったいない。



こんな感じ。