珍しくWikiなどでまとめられていないイギリス映画。
実在のソーホーのポルノ王……じゃないか、
水商売キング ポール・レイモンドの人生を描いた作品。
男は女が好きだ。美女だともっと好きだし、ついでに裸ならもっと良い。
そんな感じでストリップクラブを作ったポールさん。
ヒソヒソされるも大盛況で、劇場を開き、不動産を買占め、
豪邸を建てて子供を私立の学校へ通わせて……。
と、順風満帆の人生を歩んでいたものの、
お気に入りの女の子にすぐに手を出すクセから小さな転落が始まる。
っていう。
妻と子がいながら家を出て、年下のナイスバディと付き合い始め
男性向けのエロ雑誌を出版して大成功。
娘はショービズ界で働きたいと言い出し、手伝ったり失敗したり。
まずは、妻が美人。
で、妻と子を捨てさせた若い才能あふれる愛人アンバーを演じる
タムシン・エガートンが驚くほど綺麗。参った。すげーの、足長いし。
みんなポンポン裸になる映画なんだけど(今までで一番ぼかし処理が多い映画だった)
タムシンさんもすぽーんと脱ぐんです。すごいの。綺麗なの。エロく……ないの……。
この映画は出てくる女性の90%が裸になるんだけれども
(元妻ですらも熟女ヌードを撮られる)
でも全然それだけじゃなくて、大きな成功の影にあった不幸だとか
家族の運営はまったくうまくいかなかったりだとか
そういうものをすべて描いていてすごくこう、迫ってくる。辛い。
最初はノリでイエイイエイしていた愛人も、
自分が妻になり、夫を挟んだ先に裸の女がいる生活に疲れ果ててしまう。
娘だから、父親の力を借りてデビューするも、
裸にならない女が出てきたところで注目されない。
娘の苦悩を、父は心から理解しようとしない。
表面的にはうまくいっていたように見えて、娘の心に開いた穴は大きく
ドラッグという落とし穴にはまってしまう。
たくさんのものを、誰もがうらやむような宝の山を持っているのに、
心が満たされなければ生きていくのは辛い。
そういう、普遍的な人生を描いた映画でした。
なかなか良い感じ。
現代から過去を回想しつつ、不幸な死の理由を探っていくような構成。
薄暗いことが多いイギリス映画らしい、重めの、
でも割とファンキーな造りで良かったです。
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