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2014-09-16(Tue)

「シャイニング」

シャイニング

もちろんあの強烈なパッケージのやつ。
ジャック・ニコルソン祭りの最終章に相応しい作品でした。

シャイニングについてはあのジャケットのおっかない顔しか知らなくて
昔の同僚のS君(髭が濃い)が会社に泊まり込みで仕事をしている時
「シャイニングみたいになってるよ!」って言ったくらい。
その程度しか知りませんでしたが、申し訳ありませんでした。

話の内容は、
人里離れた高原にあるホテルが舞台。
冬は雪が大量に降って客が入れられなくなるので、
その間暖房を入れて傷まないようにするために管理人が必要。
それに、主人公であるジャックが内定するところから始まる。
妻と息子と3人で冬の間ホテルに籠もることが決まるが、
そこは昔インディアンの墓地だった場所であり、
閉鎖空間に心を病んだ管理人が妻子を惨殺した事件があったりして……。
っていう感じ。

ジャックは小説家で(なのでこの後「恋愛小説家」の主人公になるのかなみたいな気分に)
他人が入り込んでこない空間で自由に過ごせるのは好都合だという。

だけど、誰もいないどころかそこは強力な「悪い何か」がいて、
ジャックの心を蝕んでいくのだとかなんとか。

6歳の息子は「シャイニング」という特殊能力の持ち主で、
話さなくても他人と通じ合える(能力者同士ならば?)。
ついでに、まだ見ぬものを幻視することもできる様子。
それ以外、たとえば戦う力とかはない。


父と息子。
夫と妻。
仕事、人生がうまくいっていないことへの焦りと憤り。

ジャック・ニコルソンの演技は壮絶で、かなり怖い。ヤバイ。
そして奥さんの顔も結構怖い。息子は可愛い。

複雑に色々と絡み合って、ジャックは壊れていく。
けど、色んな解釈ができる映画だと思った。

最後の写真なんか特に。
最初からあのホテルに棲んでいる何かの一味だったのか、
それともあの事件を経て一味に加わったのか。
過去に事件を起こしたグレーディが、ジャックだった説(生まれ変わりとか)とか
全部妄想でした、とかでもいいような気がする。


おっかないシーンは色々あって、
たとえば大量の血がざばーんってくるとこも怖いし、
双子の女の子、腐りはてた女性、ヘンテコな仮面のオッサン2人組。
この辺は普通にビックリしてアワワとなってしまう。

ジャックの書き上げた原稿も怖い。
いろんな形に仕上げてあるところとかが怖い。
あ、途中から微妙に楽しんでるか飽きたかしてる!って思わされるところが怖い。

倉庫に閉じ込められた時、下からのアングルで映してて怖い。

「しつける」って表現が怖い。

廊下を歩いているだけで怖い。変な動きがすごく怖い。

最後、迷路でまよった挙句凍死した姿が怖い。
いや、あれは吹きだす人が結構いるとは思う。
いきなり出てくるし。不意打ちだよね。
だけど、実際あんな風に凍死してしまった人に出会ったとして、
自分は笑ってしまうのだろうか?って考えるとすごく怖い。
あの顔のドアップをあのタイミングに配置したキューブリックが怖い。

最後の方に出てくる仮面のオッサンはほんとなんなのかな。
あれが一番ビビったんだけど。へんな帽子かぶってて。


で、とにかく、ジャック・ニコルソンはすごいなって。
素晴らしい俳優でした。

ハロランさんどっかで見たなと思っていたら
「カッコーの巣の上で」に出てきただらしない看護師だった……のかな?
モト冬樹そっくりだなこの人って思ったんだよね。

面白かった。
本当はもっと長いバージョンがあるっていう話だけど、
監督があれこれカットして「これで」っていうのなら
短いバージョンが最適ってことなのでしょう。
良い作品だと思いました。原作は読んでませんけど。良かったと思います!
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2014-09-15(Mon)

「キャリー」

キャリー」 1976年版。

キックアスを見てて、目に入ったリメイク版のニュース。
そこから興味が出て、オリジナル版を借りました、という経緯。

本当はシャイニングを見てたんだけど、
怖いのはちょっとダメな家人が起きてきたのでね……。
仕方ない、PCで続き観るか―と思ったら!
ブルーレイディスクが読めないw

それでキャリーを見ました。
ツタヤさんの袋に193分って書いてあって
「こいつは壮大ですな」とか思ってたら
実際には96分くらいでした。アホか。マッチスティックマンの時と同じだよ!
あれにも193分って書いてあったんだけど、どういうエラーなの???


で、キャリーです。

狂信的なクリスチャン(特に性的な部分に厳しい)なママンに育てられたキャリーは
高校のシャワー室で遅い初潮を迎え、パニックに。
それを嬉々としていじめるクラスの女子たち。すごい怖い。
体育の先生は以前からキャリーに対するイジメを把握しており、
女子たちを厳重注意に。楽しみにしているプロム
(高校で開催されるカップルで出席するパーティ。イケてない人間は参加できない。
 大抵のリア充はこれに命を賭けるらしい)
に参加させねーぞ!と脅され、一人はすっかりヒネくれてここで
キャリーに対する壮大な嫌がらせをしようと決意する……。

何が怖いって、人間が怖いよねっていう話。
キャリーは本当に可哀想。後半は秘めたる力、サイコパワーが炸裂するんだけど、
なんの救いもない、非情な終わりを迎える。


キャリーのお母さんは宗教的な理由で狂っているけれど、
あんな風に子供を縛り、思うがままにしようとする人はたまに存在する。
自分と子供が違う人間だと、わけて考えることができず、
呪いをかけて意のままに操ろうとする。
キャリーは自分の考えをはっきり持っていて、
普通になりたい。みなと同じようになりたいと願うも、
結局は他人の悪意に潰され、願いを断たれてしまった。

唯一、キャリーに対して申し訳ないと思ってくれた友人のスー。
彼女だけは生き残るけれど、それが良かったのか、悪かったのか。
先生の熱意も、結局は裏目に出てしまった。
信じていたのに、救ってくれると思っていたのに。
そう感じていたからこそ、裏切られた気持ちが強く、プロムの夜は血にまみれてしまった。


最後、家に帰ってから。
お母さんの狂いっぷりは最高潮に。
反省部屋に飾られていた十字架、怖いって思っていたらこのためだったのね。

事切れた母を抱きしめ、自分も炎の中に沈んでいくキャリー。
親子の絆っていうのは本当に不思議で、
「このクソ野郎!」ってぶっ飛ばせばいいじゃんと思う人も多かろう場面だけど、
あそこで母を抱きしめるからこそ、キャリーというキャラクターが際立ってた。


イライラさせられたとしても、
ムカついても、
生理的にイヤだと思ったとしても、
他人を積極的に傷つける人間にはなってはいけない。

悪意は人の魂を殺す。
悲しい話だった。

2014-09-14(Sun)

倦怠期を越えて

ルチャブルGET後のテンション降下を乗り越え、
ぼちぼちまたプレイしてます。
ポケットモンスターX。

4番目のミアレシティに到着した時、
手持ちがルチャブル、ファイアロー、ゲッコウガと、
電気に弱いタイプばっかw
これはいかんと他のを鍛え始めたものの、
気が付けば手元にはギャラドスとリザードン……。

結局、サナギラスなんかも育て始めたけど、
めんどくさくなってミアレジムに特攻。
なんだかんだ勝った!
ルチャブルはレベル50になった!

この勢いで5番目のナントカジムへ行って、
ボコボコにされながら結局またルチャパワーだけで勝つという。

ポケパルレが悪いと思うな。
ハート5個にしたらほら、クリティカル出るし、避けるし。
チラ見してきて可愛いし。


で、急にデデンネをゲットしたくなって、
見たら11番道路に出るっていうじゃない。
散々歩き回ったものの、遭遇しない。
調べてみたら(11番道路:低確率)って書いてある。

じゃー諦めて、GTSで探すか!
と思うも、相変わらずレートが高い……。
普通の交換を求めるなら、やはり自分からが良さそう。

手元にはレアなポケモンは全然いないので、
「せめてXにしか出ないヤツにしよう……」と
ダゲキを預ける(2回目)。

ちょっと前にナゲキと交換希望にしたらすぐ来たけど、
デデンさんはどうだろうなー。
でも、欲張ったコメントは書いてないし(ステータスがどうとか)

預け終わって一度街へ帰ろうと歩き出すと、
まんまとデデンネが出現。



速攻クイックボール。

ダゲキよ帰っておいで……とGTSへ接続してみると
もう既に交換された後だったw 5分も経ってねえぞw

デデンネが2匹になったね!
と再び歩き出すと



初!の、色違い!
散々スカンプー倒した後だったので、エキサイティンだった。

速攻クイックボール。無事にゲットできた。
これってどうなのかな。欲しい人は欲しいのかな?

2014-09-14(Sun)

「恋愛小説家」

恋愛小説家

ジャック・ニコルソン。またジャック・ニコルソン。

ニヤっとすると谷村新司に似ているジャック・ニコルソン。祭りだ!


タイトルからしてスイートな話なんだろと思っていた自分を殴りたい。
むしろ真逆。ジャック演じる主人公のメルヴィンは
正直すぎて言動にドン引きの連発だった。

隣人の飼っている犬をダストシュートに放り入れ、
その隣人自体をもゲイだと罵り、ビジネスパートナーの黒人には
人種差別発言をこれでもかというほど投げつける。

潔癖症であり、ものすごく神経質な主人公。
だけど多分、その分ものすごくロマンチックな話を書くんだろなと。
仕事のシーンを見ていて思う。

ところ構わず暴言を吐きまくり、
自分勝手に振る舞うメルヴィンだったけれど、
隣人に訪れた思わぬ不幸から犬を預かることになり、
飼ってみれば案外可愛く思えて、熱心に面倒を見る。
行きつけのお店のウェイトレスとも打ち解けるきっかけになり、
そこから始まる「新しい人生」への道。

ヘレン・ハント演じるウェイトレスのキャロルが抱える問題を知り、
(自分のためではあるものの)病気の息子へ手を差し伸べ、
犬との暮らしに喜びを知って、隣人のサイモンをも助ける。

メルヴィンはとても不器用で、取り繕えない男で、
でも本当は親切で、穏やかで、思慮深い。
周囲はそれに気が付いて、お互いの人生を支え合える仲になっていく。


自分の人生の中で、毒舌が酷すぎるとか、言動が信じられない人っていうのは
何人かで会ったことがあるんだけど、
それをこれまで許せずに生きてきたんだけど、
この映画を見た直後ならちょっとくらいは許せるようになるかもしれない。
と、思った。

駄目かな?
ジャック・ニコルソンくらい男前じゃないとw


あらゆる人を受け入れられる人間をいつもうらやましいと思っていたけれど、
ほんの少し心を大きく持てれば、私も許せるようになるだろうか。

いい映画だった。心のありようが変わるような、沁みる映画だった。

2014-09-13(Sat)

「アバウト・シュミット」

アバウト・シュミット

ジャック・ニコルソン祭り第……何弾だろ。
わからないけど、それにプラスしてキャシー・ベイツ付。盛り上がる。

66歳になって勤めてきた保険会社を定年退職。
無難にこなしてきて、目だった大活躍のない会社員人生を終えて、
なにもやることがない日々に慣れない中、
テレビで目にした「アフリカの子供を援助するプログラム」に参加。
月々22ドルと、手紙を送って下さい。個人的な内容を頼むと言われて
馬鹿正直に自分について書くシュミットさん。
妻の愚痴や、娘の結婚相手についてあれこれ書いて送り、
そして突然の妻の死。父にそっけない娘。ダメ男感満載の婚約者。

妻を失ってガランとした家の中で初めて「妻への愛」に気が付くも、
友人だと思っていた男が、実は妻と浮気してたことが判明。
怒りに任せて家を飛び出し、娘のもとへ駆けつけようとするも
「必要ない」とバッサリ拒否され、
止む無く旅に出るもキャンプ場で人妻と揉めたり。

ウォーレン・シュミットの人生にはいいことが全然ない。

結婚式直前になって娘のもとに駆けつければ、
婚約者の家族はかなり変人揃い。
エロオーラを前面に出してくる婚約者の母(キャシー・ベイツ超ド迫力)とか。
体を痛めるウォーターベッドとか。
最後にどうしても耐えられなくて、結婚を辞めろと迫るも、
娘はやっぱりいう事を聞かない。パパは金だけ出してよってスタンス。

退職以降なに一ついいことがなかったシュミットさんは
結婚式に大人しく出席し、スピーチを頼まれ、
結果、大人の対応をする。娘を褒め、妻を褒め、結婚相手とその家族を褒める。

その後久しぶりに家に帰って、
シュミットさんは大きな大きな無力感にとらわれる。

自分の人生がなんだったのか。
生きている意味はなんだったのか。

こういう感覚はよくわかる。
自分の人生に特別感を強く感じられる人間がどのくらいいるのか私にはわからないけど
誰しもにあるものだと思う。

どうしてこんな仕事をしているんだろう、
どうしてこんな人と一緒にいるんだろう、
なんのために我慢しているんだろう、
なんのために努力しているんだろう?


だけど、そこに手紙を送り続けてきたタンザニアの子供「ンドゥグ」から返事が届く。
正確には彼を助けるために働いているシスターからの代筆なんだけど。

手紙には、ンドゥグのために手紙と寄付を送ったシュミットへの感謝が書かれ、
「養父」であるシュミットとンドゥグが手を繋いだ絵が同封されていた。

そして涙。

ここで終わり。

最後、泣いた。

これが人生の救いになるのか、ひと時だけの慰めになるのか。
あなたならどうでしょう?って問いかけられるような感じで。


すごく普通の人の、普通の人生。
ジャック・ニコルソンの顔は全然普通っぽくないんだけどwオーラあり過ぎて。

とても良かった。