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2015-02-18(Wed)

「ハイ・フィデリティ」

「ハイ・フィデリティ」

タイトルがどんな意味なんだろうかと思っていたら
見て納得、調べて納得。イギリス発っていうのも納得。

いまひとつ冴えない人生を歩んできた、30代の中古レコードショップ店主ロブ。
同棲していた恋人に捨てられ、どうして自分がふられてばかりなのか?
失恋ランキングTOP5の女性たちに聞いてまわることを決意して……

みたいな話。もー、痛い痒い切ないそして笑える。
リアルだなあって。しみじみしました。

ロブは、そこまでイケてないわけじゃない。
でも、イケてるわけでもない。
臆病で、でもガンガン攻めたくて、認められたい、自信がない、モテたい、こだわりたい、
とまあ、とにかくもうすごく普通!リアル。納得。

これを単なる恋愛映画としてみてしまうと、ものすごくつまんないんだろうなあ。
そうではなくて、悶える男の人生の一部を、
しかも一番みっともない時間をピックアップして描いた作品なのだと思いました。

ゆえに、共感できる。というか。
ローラの気持ちもわかるよ……。

そしてキャサリン・ゼタ=ジョーンズがまた良かった。残酷でw
彼の辿った歴代ガールフレンドのキャラクター付けも的確だなあって。
ちょっと古いけれども(テープ作ったりとかの文化がね!)
なんかすごく、わかるし恥ずかしいしニヤニヤできる一本だった。

30代後半以降におすすめしたい感じ。
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2015-02-16(Mon)

「ファイティング・タイガー」

「ファイティング・タイガー」

キアヌ・リーブスのファイティング・タイガーです。
キアヌ初監督作品。でもハリウッドじゃない。中国映画、でした。


真面目で優しげな太極拳の使い手であるタイガー・チェン。
自分の師のいる寺を守り、家族を大事にし、配達の仕事をしながら
太極拳の素晴らしさを知らしめようと大会に出て活躍したりしている。

ところが闇の武闘大会を開催している悪いヤツ(キアヌ)に目をつけられ
ガチバトルでハッスルしているうちに、体が戦いを求めるようになっていき……

みたいな話。


主人公がね。すごーく地味です。ゆえに、良いというか。
リアルだったんじゃないかなあと思いました。
真面目だけれど、真面目ゆえに、自分の強さを知りたくなり、
師匠の教えにも逆らってしまったり、でも寺を守りたくて耐震強度あげたり、
自分は強いんだ!って思っても結局は師匠に歯向かいきらない、
寺の文化財保護を取り下げられた時も、暴力に訴えたりしないっていう。

アクション映画としても、ちょっと地味。ではあるけれど、
リアルにやったらこうなるんじゃないかなあと。
2対1の変則マッチの時とか、ラスボス戦とか。
人の限界ってこんな感じかしら、みたいな。
あと、主人公がかなり小柄なので、最後のキアヌ戦、キアヌがデカくて
破壊力がありそうに見えたよねっていう。

非合法な格闘をさせる「闇を抱える成金」と
自分の強さを見極めたい余りに「光を見失う無垢な青年」っていう
対比もなかなかよく出来ていたかなあ。
なんだかんだ師匠は強くて、最後はその強さの極意を知って、みたいな。

地味なんだけど。
迫力に欠ける部分はあるけれど(見栄えという点で)、
なかなか良い感じのアクション映画だったんじゃないでしょうか。
精神性が高いっていうか。心の強さにフォーカスが当たっている格闘映画でした。

2015-02-14(Sat)

「郵便配達は二度ベルを鳴らす」

「郵便配達は二度ベルを鳴らす」

ジャック・ニコルソンが見たくなったので!

ド田舎のさびれたガソリンスタンドに偶然訪れた主人公フランクは
本当は別な土地に行くつもりだったのに、
整備士として働いて欲しいと請われてそこに留まることに決める。
それは、店主の妻が美しく魅力的だったから……。

というところから始まって、フランクと奥さんは割とすぐに不倫状態に。
邪魔な夫を殺してしまおう→殴ったけれど失敗→なんだかんだ揉めたけど
やっぱり一緒になりたい→邪魔な夫を殺してしまおう→今度は成功!
でも自分も大怪我しちゃって……

みたいなすごくゲスい話でした。
サスペンス要素があるというか、これはなにかあるぞ~というオーラがむんむんしているので
郵便配達人がやって来て何かが起きるのだ!
とハラハラしながら見ておりましたが、郵便配達人は出て来ない。っていう。
タイトルは内容と全然関係なかったそうです。ビックリだよね!


主人公のフランクと、恋に落ちる人妻であるところのコーラは
すごく駄目なんです。
お互い我慢が利かないし、邪魔だからという理由で夫を殺す。
本当はね、別れるとか、駆け落ちだって出来ると思うんだけど。
とても短絡的で、感情的で、打算的で、後先考えてなくてね……。

自堕落な生き方をするっていうのは、こういう事なのだなあっていう映画になっていました。
原作だとちょっと最後、違うみたいなんですが
っていうか映画化4回もされてるって知ってまたビックリ。

私が観た1981年版は、主演ジャック・ニコルソン。
この頃のニコルソンは本当にかっこいい。滲み出る男の色気というか、悪の香りがたまらない。

最後の最後、二人は心を入れ替えてこれから生きていく……っていうことなのかなあと
想ったら!そううまくいくかー馬鹿めー! みたいなオチでまたまたビックリです。

人を犠牲にした人間には、それなりの報いがあるよってことなのかな。
まとめかたがあんまり上手だとは思いませんでした。
奥さん役のジェシカ・ラングはとても美しかったけど。
なんというか、無常感漂う一本でした。ジャック成分は補充できて良かった。

2015-02-12(Thu)

「カンフー・ハッスル」

「カンフー・ハッスル」

なにか気楽でちょっと短めの~~~って思ってチョイス。

実際、とても気楽な内容だった。
物語は非常にシンプルで、バカバカしく、頭はそんなに使わなくて大丈夫。
極悪非道なギャングに目をつけられた貧しい街に、
行ってみればアホみたいに強いカンフー・マスターがいて全面戦争に、みたいな感じ。

実はこの人が強かったんだ、っていう部分、最初は「誰だおめえ超強いな!」
みたいな感じでヘラヘラ見ていたら
「やだ……なにこの人達やばい超強い」→宿命の対決へ
って流れがやけに熱い。

そして、一見アホらしく見えるアクションシーン。
人間はぴょいんぴょいん飛ぶし、ぽぽぽーんと軽く見えるんだけど
でも見ているうちに何故か正座したくなる……。っていう。

それは多分アクションの構成、見せ方、そして演者の巧さなんだろうなあと。
一見貧乏くさくアホくさく作ってあるけれど、あえてそうしている、
でも中身はホンモノの一級品、みたいな美学がひしひしと感じられるというか。

こんなことなら少林サッカーのあとすぐに見ておくべきでした!

2015-02-09(Mon)

「LEGO ムービー」

LEGOムービー

全編レゴで出来てる……あ、全編じゃないや。
一部を除いてほぼレゴで出来てるムービー。

レゴって言ったらおもちゃのブロックなので
子供向けかと思いきや、バリバリ大人向けで
パロディあり、涙あり、下ネタありの大変楽しい作り。

なにもかも、街も道路も家も家具も建物のすべてがレゴで出来ている様が
見ているだけでもう楽しい。
レゴのお店とかコーナーにいくとちょいちょい大きな作品があるんだけど
(よく行くトイザらスには巨大なダース・ベイダーがいる)
そういうんじゃなくてもう、壮大極まりない。
ここまで出来るのかっていう驚きに包まれてしまって釘づけ。

よくある顔によくあるボディの主人公エメットは
よくあるヤツすぎてみんなの記憶に残らない影薄い系レゴ。
それが、ひょんなことから「選ばれし者」になり、
邪悪な「おしごと大王」と戦う羽目になってしまう……。
みたいな話。

エメットが可愛い。からっぽでアホなんだけど、一生懸命で、いとおしいし
身につまされる部分が大きい。
エメットを助けるワイルドガール(英語だとワイルドスタイルでちょっとウケた)も
ちょっとイタイ感じなのがまた良い。彼氏がバットマンっていうの良いw

レゴから出ているいわゆるキャラクターものも結構出てくるので
西部劇だったり中つ国だったりが登場してとても愉快だし、
組み立てられたり壊れたり、多彩な動きをみせてくれるブロックたちをみていると
とたんにレゴで遊びたくなってくるという……。

よくある話ではあるけれど、レゴならでは、の見せ方、流れ、スパイスの効かせ方が
とてもとても良かった。もっと早く観れば良かったです。
子供と見ても良いと思う。子供はちょっと、キョトンとするかもしれないけどw
でも見ているだけでも楽しいので。

久々に主人公を一生懸命応援しながら見てしまった。
あと、またウィル・フェレルだった。
声の出演も豪華で良かったなあ。