お疲れです。
お疲れというか、疲れが抜けない。じっくり休む時間って必要なんだね。
というわけで、ねぼけまなこでまずは
「
奇人たちの晩餐会」
おフランス映画。古いおフランス映画。
街で見つけたバカを招待して晩餐会を開催し、
誰が連れてきたバカが一番か楽しむという
非常に悪趣味な男が主人公ピエール。
この悪趣味のせいで、妻は出て行ってしまい、
その上自分はギックリ腰で動けなくなる。
そこにやって来たのが、晩餐会に招いた「バカ」であるところのピニョン。
ギックリ腰で動けないピエールを心配して、
ピニョンが本領を発揮するというお話。
ピニョンは冴えない中年であり、ものすごいレベルのKY。
言われた事はすぐ忘れるし、とにかく目の前にあるものしか見えないし
負けず嫌いだし、おせっかいだし。
気を利かせたつもりでピエールの腰を痛めつけ、
せっかく帰ってきたピエールの妻を追い返し、
電話の相手と話しているうちに目的を忘れ、
せっかく隠したものも全部ぶちまけてしまう。
でも最終的には全部上手くいく。映画だからね。
最後はほっこり。ああ良かった。超笑ったし最後じーんとさせるじゃん!
みたいな感じでしょうか。
ピニョンというキャラクターはものすごく強烈なんだけど、
リアルでもある。人の話をよく聞かない、こういうタイプって本当にいる。
なので、素直に「バカだなあ」って笑うか、
「本気かよこのバカ!」ってイライラするか、
「ちょ……やめてよ本当に……」っていたたまれなくなるか。
感想は3つに分かれるんじゃないかな。
私は最後の「いたたまれない気分」になるタイプみたいです。
ちょっと辛かった。笑えないよこんなの。
ただ、ピエールの友人のルブランがゲラゲラ笑ってるのはウケた。くそうw
ピニョンは最後めっちゃキメてくるんだけど
「お前その程度で全部帳消しになると思うなよ?」
って、思っちゃうんだよなあー。
お前さえいなきゃ良かったのにって部分もあってね。
もちろん、ピエールさんたちの趣味が悪いのが一番ダメなんだけど。
もう一本「
イージー・ライダー」
ジャック・ニコルソン祭り継続中ってことで見てみた。
こんなにヘヴィな内容なら、
「イ~ジ~☆ライダ~」みたいなフォントにしないでほしいよ!
明るく爽快な話かと思っちゃったじゃないか!
はっきりと、年代と世相を描き出した映画なので、
普通に見ただけだとなんじゃこりゃとなるのでは。
60年代に撮られた、都会と田舎の差、新しい時代のうねりとか
そういったものを意識してみると胸に刺さる。
作中でジャック・ニコルソン(じゃないけど)が語った通り、
「自由であること」と、「自由を体現すること」は違うのだなと。
急激な社会の変化を、若者は自然と受け入れる。
けれど、誰もがそうではなくて、わからないだけではなく、疎んじるものもいる。
だからってそんなに簡単にさあ……(ネタバレ回避)と思うのは、
平和な現代に生きているからなんだろう。
日本だってほんの50年前は、混沌としていただろう。
たった50年、60年で、世界は本当に大きく変わった。
逆に今みたからこそ、思い知らされるのだと思う。
にしても、ジャック・ニコルソン。好き。あの顔、好きだわ。
前髪が後ろにピラーっとしてしまうと一気にニコルソン。
そんな彼がとても好きです。笑顔がうさんくさいw
少年の時のお顔とか見てみたい。