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2014-06-18(Wed)

「黙秘」

黙秘」を観ました。

主演はキャシー・ベイツ。
去年「フライドグリーントマト」を観て気になって
「ミザリー」を観てビビってからの「黙秘」です。

小さな島の小さな町で暮らす母が人を殺したと
連絡を受けた記者の娘と、
頑固だけれど愛情の深い母の物語。

映像から漂う田舎ならではの息苦しさ、
風景と回想が繋がる見せ方のうまさ、
そして出てくる役者の演技の素晴らしさよ。

キャシー・ベイツ演じる母、ドロレスは
夫から見下されながらも真面目に生きる女。
気難しい富豪の女性のもとで働きながら、
愛する娘のことを第一に思って生きている。

娘が薬に依存してしまっている理由、
故郷へ帰らず、連絡すらも入れずに生きているワケが
少しずつ明かされ、ドロレスが過去に何をしてのかが
最後に明らかになる。全体的にめっちゃ辛い。

けれど、最後には大きな救いがある。

あの高飛車な奥様がみせた優しさは
ドロレスの真摯な働きを気に入っていたからで、
映画の冒頭に起きた悲しい「事件」は
二人の間に固いきずながあったからこそ。


いくらクソだったからといって、
娘にとっては父親のこと。
母の思いは最終的に、娘に通じる。
自分のプライドのために執拗で一方的な捜査をする刑事を
ドロレス母娘ははねのける。

最後、フェリーで去っていく娘と、静かに見送る母の姿。

二人のキャラクターを崩すことなく描ききっていて
見事だなあと思った。

キャシー・ベイツ、むすっとした顔で黙ってると
ちょっとオッサンみたいだなとか思いながら観たけど
とても良い映画だった。

あと、泥レスって単語が頭を飛び交って困ったけど
とても良い映画だった。

事故は不幸な女の友達。名言。

フライドグリーントマトの
「淑女はおいとま時を弁えてる」っていうのも名言だったな。
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