映画通が「あなたの好きな映画は?」って聞かれた時に
コレ、って答える。そういう印象の作品でした。
どういう話かは全然知らずに、なんとなく気が向いて鑑賞。
パッケージとかオサレーな感じー
とか思ってたら存外ヘヴィだったよね。
映画を見た時には、根っからの娯楽作品ではない場合
何を訴えたいのかとかよく考えるようにしているんだけど
今回はちょっと無理。生理的にすごく無理だった。
暴力描写は結構平気な性質なんだけど、これはキツイ。
どうして駄目だと思ったのか考えたけれど、
多分すごくリアルだから。
主人公たちは衝動のままに他人に暴行を加え、女を襲う。
この描写がいちいち包み隠さなさ過ぎていて、視覚的に辛い。
特に、女性が襲われるシーンは本当に辛い。
たとえば、すごく悪い奴が反撃にあって、というパターンなら仕方ないと思える。
昨日みた「イージー・ライダー」も辛かったんだよなー。
理由のない暴力っていうのは性質が悪い。
闇金ウシジマくんにも出て来るけど、「ただそこにいたから」っていうだけで
暴力を振るわれ、尊厳を根こそぎ奪われるというのは
創作物の中であっても観るのは辛かった。
それに加えて、主人公であるアレックスに
まったく反省が見られないっていうのが辛いなー。
それがひしひしと伝わってくるのが不愉快。
刑から逃れるために新しい治療を受け、苦痛を受けてはいるけれども
神父が言った通り、あれは更生なんかじゃない。それが辛い。
その後色々と酷い目にはあうけれど、そのせいでまた残虐な本性が目覚めるのもね。
こういう「人間の持つ邪悪さ」だとか、
非人間的な治療や、復讐心などなど
不愉快な気持ちが続々と湧き続けたのは、作品の持つ力であり効果なのだと思う。
だから、いいのかもしれない。
私のこの感想はこれでいいのかもしれないと思う。
にしても辛かったw
そして、スタイリッシュな悪っていうのは、毒だなとも。
真似したくなる、心をくすぐる要素が満載で、とても危険だなって。
胸の中がぐるぐるする映画だった。
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