キアヌ・リーブスのファイティング・タイガーです。
キアヌ初監督作品。でもハリウッドじゃない。中国映画、でした。
真面目で優しげな太極拳の使い手であるタイガー・チェン。
自分の師のいる寺を守り、家族を大事にし、配達の仕事をしながら
太極拳の素晴らしさを知らしめようと大会に出て活躍したりしている。
ところが闇の武闘大会を開催している悪いヤツ(キアヌ)に目をつけられ
ガチバトルでハッスルしているうちに、体が戦いを求めるようになっていき……
みたいな話。
主人公がね。すごーく地味です。ゆえに、良いというか。
リアルだったんじゃないかなあと思いました。
真面目だけれど、真面目ゆえに、自分の強さを知りたくなり、
師匠の教えにも逆らってしまったり、でも寺を守りたくて耐震強度あげたり、
自分は強いんだ!って思っても結局は師匠に歯向かいきらない、
寺の文化財保護を取り下げられた時も、暴力に訴えたりしないっていう。
アクション映画としても、ちょっと地味。ではあるけれど、
リアルにやったらこうなるんじゃないかなあと。
2対1の変則マッチの時とか、ラスボス戦とか。
人の限界ってこんな感じかしら、みたいな。
あと、主人公がかなり小柄なので、最後のキアヌ戦、キアヌがデカくて
破壊力がありそうに見えたよねっていう。
非合法な格闘をさせる「闇を抱える成金」と
自分の強さを見極めたい余りに「光を見失う無垢な青年」っていう
対比もなかなかよく出来ていたかなあ。
なんだかんだ師匠は強くて、最後はその強さの極意を知って、みたいな。
地味なんだけど。
迫力に欠ける部分はあるけれど(見栄えという点で)、
なかなか良い感じのアクション映画だったんじゃないでしょうか。
精神性が高いっていうか。心の強さにフォーカスが当たっている格闘映画でした。
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